やまうちを後にして次に向かったのは宮武(みやたけ)です。ここも4年ぶりの訪問です。
宮武はこのお店を頂点として親戚関係や弟子関係の店があります。やまうち、やまうちの弟子のあたりや、松岡が宮武ファミリーと呼ばれます。今ではお弟子さんの店も増えているのでファミリーは拡大している?はずです。
今でこそひやひやとかあつあつとかいう言葉をかけうどんの注文に使っているが何を隠そう、隠さなくてもいいんですが、この呼び名の発祥のお店です。初めにうどんの状態、次につゆの状態を表現する言葉が続くと冷たいうどん+冷たいだしでひやひや、熱いうどんに熱いだしをかけてあつあつ。こんな具合で冷たいうどんに熱いだしでひやあつということになる訳です。ちなみにつゆのことをだしといいます。「つゆ」とか「しる」とかスープとは呼びません。だしです。つけだし・かけだしと呼びます。宮武のだしはいりこの効いたすっきりしただしです。かつお節と昆布のうまみも感じます。一般店の良さを感じさせる完成度の高いだしです。
宮武の注文の仕方はおばさんに注文を告げて席で待つとできあがると持ってきてくれます。てんぷら類は自分で皿に乗せて後で自己申告です。ここのてんぷらも当然やまうちと同じです。げそ天が一番人気。注文はひやひや大とかあつあつ小とか伝えるわけです。なかなかの活気です。座敷もあるから少しゆっくりと足を伸ばすのも良いでしょう。
私はカウンターで大将の手切りのパフォーマンスをしっかりと見ていました。使い込まれた包丁が手の一部のようになっていて切り進みます。手ごまです。
手切りのお店は今はあまりないようです。たくさんうどん作るには麺きり台を使う店が多いのです。手切りには手切りの気持ちばらつく良さがあります。ねじれもその特徴のひとつでしょう。だしの絡みが良いようです。
宮武で食べたのはひやひや小です。少しねじれたうどんは光ってつやつや。冷たいだしでより締まっています。ズズッーとすすりこむとガツンと押し返しがあります。さっぱりとすっきりしただしで本日6杯ということを忘れてするすると胃に落ちていきます。噛んだか噛まなかったか・・・うどんが口と喉で踊ったような気がしました。4年前に来た時は少し時間をはずしていたので今回が宮武の本質を味わえたような気がしました。うまかったです。
ひやひや小230円。何たる満足感!
【宮武うどんDATA】
住所 香川県仲多度郡琴平町上櫛梨1050-3
電話 0877-75-0576
営業時間 8:30-17:00
定休日 水曜日
●主なメニュー
しょうゆ小 200円 しょうゆ大 300円 しょうゆ特400円
かけ(ひやひや・あつあつ・ひやあつ)小 230円 かけ大 350円 かけ特 500円
湯だめ小 230円 湯だめ大 350円 湯だめ特 500円
キツネ小 340円 キツネ大 460円 キツネ特 610円
てんぷら やさい90円 げそ天110円
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