フレンチ/フレンチ関連情報

フードフランスは世界文化遺産の村から

久しぶりにフランス料理の本質を感じる料理を楽しんだ。最終回というだからではないが、これはぜひ味わいたい料理だ。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

世界文化遺産コンク村

アラン・デュカスによってパリ、そして日本で始ったフードフランスは今年で4年目、最終回を迎えることとなった。
ブノワ
念入りな確認作業が続く開店前のキッチン

フードフランスに参加する料理人はこれからミシュランの星を狙うか、一つ星を取ったばかりとか、今のフランス料理界で注目を集めている人材が選ばれて日本にやってくる。パリの美食ではなく、地方の美食がやってくるところがフードフランスの最大の特徴と言える。今回のシェフはフランス南西部はミディ・ピレネー地方のコンク村からやってきた。

このコンク村は世界巡礼の地として有名で、今の日本ならさしづめパワースポットというべきなのだろか、タイムスリップしたような山あいの村。世界遺産のサンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼街道の中でも極めて美しく、「フランスで最も美しい村」に登録されている。
エルヴェ・ビュセ
40歳には見えない若さを感じるエルヴェ・ビュセ

18世紀の水車小屋を改造したミシュラン一つ星レストラン、「ムーラン・ド・カンブロン」のシェフを務めるエルヴェ・ビュセは40歳。よく喋る明るいエネルギッシュな料理人だ。30分ほどインタビューしたが、生まれ育ったペリグーの街、そして料理に対する想い、自分が住んでいる街の話など尽きることのない話題をマシンガンのように話し続ける。そしてその話はとても心地よく、先ほどまで食していた料理を強心地よくリマインドさせる。

さあ、料理を見てみよう。
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