広尾
昨年は何気にそれなりの価格で勝負するフレンチが結構開店したことは記憶に新しい。客単価は2万円程度ではないだろうか。そして、そうしたレストランは予想を裏切ってどこも好調と聞く。広尾駅と明治通りの間くらいにある、新築ビルの一階。かつては高額だった物件だろうが、この時代に合わせる形で若き料理人とソムリエが満を持して独立を果たしたのが今回ご紹介するア・ニュだ。
アプローチも楽しい |
「ありのまま」というフランス語、アニュ。フランス語の柔らかさを見事に表現する店名は耳に心地よく余韻を残す。独立した若き料理人たちは恵比寿のミシュラン星付レストランでの名声を自らの「城」で継承することを目指す道を選んだ。多分、きっと、相当の覚悟があったに違いない。
ネットやクチコミで知る限り、非常に評判がいい。私も親しい友人達と日曜日、ゆるい気持ちでディナーに出掛けた。
楽しみにしていたのは同じ素材が2種類の料理になって用意される、ムニュー ドゥ コンパレゾン(12000円)だ。
これまで味わった食前酒の中でもかなり秀逸な旨さだった |