小泉八雲旧居に面したビルにある |
バッカスでランチを
翌日の昼はバッカスだ。北海道は札幌が誇るラーメンの名店、五丈原のご主人が教えて下さったのがここ。偶然にもひとテーブルだけ空いていたことは幸運だった。バッカスは今や三ツ星シェフである南仏はレジス・マルコンで鍛えられた料理人が一人でやっているという。12席程度の小さな店を女性スタッフと2人で切り盛りしている。
レジス・マルコンといえばキノコの魔術師と呼ばれ、四季折々のキノコなどの素材を使ったクリエイティブな料理で名声を博す。またレンズ豆を使ったスープはスペシャリテの一つで彼の門下生は必ずやメニューに入れるものでもある。
ボリュームもしっかり |
長崎湾で獲れた鯛のポワレ。うろこもこんがりと焼き上げ、ほわっ~と火が入った白身は白ワインと共に体を染みこむ。身の白さが妙に目に眩しい。潮の香りと味わいは体中に広がり、心地よい酔いに包まれる。鯛の下に敷かれたラタトゥイユは爽やかで、バジルのソースと共につけあわせと言うより一つの料理としての役割をしっとりと果たす。いや、実に旨い。
素材そのものの品質が抜群にいい |
帰り際にシェフと一言二言話をしたが、実直そうな雰囲気を持つ方。フランスのエスプリを感じるモダンなフランス料理店だ。東京から遠く離れたこの地でフランス料理の楽しさを伝えている姿に共鳴せずにはいられない。この日は1人であったが、実に楽しいランチタイムだった。
■「LE BACCHUS」 ル・バッカス
熊本市安政町2-38 フジタビル2階
096-356-8875
地図