|
鮮度抜群のホタテ |
黒と赤
黒を基調としたモダンなインテリア。所々に「赤」が仕込まれていてインテリアにエッジの効いたアクセントを添える。照明も料理には明るく、人にはやや暗めにほんのり見せる程よい明るさ加減だ。ダイニングにはオープンスタイルになっているグリル専用のキッチンブースがあり、店内に料理人の動きを見せるような仕掛けになっている。
思いのほか大きなテーブルやゆったりとした椅子は寛ぐには相応しく、洗練されたカトラリー類、そして眼下に光る夜景。泡立つシャンパーニュが心地よい贅沢感を演出する。設備を贅沢に使ったホテル内レストランならではの良さを感じつつ、ディナーのスタートだ。
|
共に肉厚の極上素材だ |
ホタテのカルパッチョは新鮮なホタテの食感がぷりっと楽しめるもの。マリネの具合がちょうど良くアボガドやバジルのソースとのコンビネーションがとても心地よい。シャンパーニュは赤いラベルのピペ・エドシック。キレのいいシャンパーニュがホタテの味わいを包み込み新しい味覚を呼ぶ。
明石の真鯛とニュージーランド産スカンピ海老のポワレはバルサミコ風味を効かせた風味が心地よく、下に敷かれたラタトゥイユの優しい味わいが全体を包み込む。ここはなんと言っても新鮮な真鯛だろう。食感のはっきりとした極上品だ。海老の香ばしい香りは料理全体からくる高い質感を際立たせるものだ。
|
軽めのスープながら出汁は非常によく効いている |
同じくハーブを効かせた長崎産真鯛のアクアパッツァは洗練された現代風の軽めの味わい。バターも控えめにし、さっぱりとしていて、しかし奥行きを感じられる印象的なスープに仕立てている。
仔羊のスネを赤ワインで煮込んだメインディッシュ。ソースはやや軽めに仕上げているものの、スネ肉自体は濃厚な赤ワインで十分に煮込まれており、食べ応えのある一品だ。ワインはルイ・ジャドのブルゴーニュを。ソースの軽さにぴったりとマッチしたソムリエの選択はまさに絶妙というもの。
|
香りが飛び出てきそうだ |
実はここでちょっとした再会があった。