ソースは控えめながら余韻は長い |
高品質の豚料理を
古代豚のソテーはイベリコ豚のような濃厚な脂の乗りはないものの、肉質のキメの細かさや上品な豚の香りがじわっと味覚を刺激する一皿だ。古代豚は昭和30年代まで日本の気候風土に合う豚として飼われていたのだが、成長が遅く生産効率が悪いことから昨今は生産量は非常に少なくなっているのが現状だ。その古代豚は埼玉県児玉郡美里町にある白石農場で生産されている。ホームページには古代豚の料理が楽しめるレストランが記載されているが、当然ながら数は非常に少ない。ビストロやまはその一つだ。
サービスのスタッフが実に楽しい。こうした公共施設にあるレストランにありがちなマニュアル的なサービスではなく、街中の繁盛店の雰囲気をそのまま持ってきたかのような、フレンドリーさが心地よい。シェフも食後には顔を出しゲストと気さくにグルメ話に花を咲かせている。
しかしながら劇場は埼玉県の持つ公共施設の一つ。営業時間や設備的に自由がきいていた街場のレストランとは違う苦労があるようだ。
魚料理のソースも熟練の技か |
場所柄、フラワーアレンジメントのレッスンが付いた食事会やミニコンサート、料理教室も開かれており、地域に密着した活動も盛んに行われている。
残念だったのが、スペシャリテの『富士レインボー鱒』のソテーがなかったこと。リベンジは近いかもしれない。
さいたま市中央区上峰3-15-1 彩の国さいたま芸術劇場内
048-854-1170
E-mail info@yamapepe.jp
営業時間 11:30~15:00(L.O14:00)
17:30~21:30(L.O20:30)
定休日 毎週月曜日
さいたま芸術劇場内には姉妹店のペペロネカフェがある。