伝統的なフランス料理であるフォアグラのパイ包み |
ひっそりと、悠々として
五反田の街から目黒川を渡り、路地を進んだビルの地下にオハラスレストランはひっそりとした明かりを灯す。夜になると一体はオフィス街特有の冷たい静けさに包まれる。通り過ぎる人の多くはここに東京を代表するフランス料理店があろうとは気がつかないだろう。このレストランはメディアを避けるように、大地を悠々と流れる大河のように、ゆっくりゆっくりと時を刻む。次代の流れとか最先端とか、あまりにも速く流れる時間に逆らうように、このレストランで過ごす時間は愚直なほど遅い。
しかし、レストランとは本来そうあるべきなのだ。