ジョークを織り交ぜた日本語も上手だ |
食の啓蒙活動を
その後たわいもないグルメ雑談が続いたが、現場を離れて余裕が出たボリーさんはこれから何処に行くのだろうか。今のボリーさんの肩書きは、「株式会社資生堂 レストラン エグゼクティブ プロジェクトディレクター」とある。
ボリーさんの仕事はまだまだ続くことは事実。具体的には出なかったが、食と料理についての啓蒙活動のような気がする。それはレストランを文化と捉え、継承・発展させるという資生堂の理念を自然な形でボリーさんが引き継ぐのであろうか。
インターネットのおかげで簡単にレストランの情報は手に入ることができるようになった。あの店は美味しい、あそこは今ひとつ、といった断片的な情報が飛び交う。しかし、いかにレストランとその時間を楽しむか、という情報は意外に少ないことに気付く。インタビューが終わって時間が経てば経つほど私はもっともっと聞きたいことが出てきた。
私はボリーさんのような影響力の強い方に、「食べるということがいかに大切なことであるか」ということを、この飽食の時代を彷徨う私たちに様々な角度から話していただきたいと思う。それは料理のレシピや、料理人への教育といったことではなく、私たち食べる側に向けられたものであって欲しい。
話をしている途中ボリーさんの携帯が鳴った。失礼、と断って何故か不器用そうに、そして嬉しそうに電話に出るボリーさん。あとで聞くと昨日初めて携帯電話を持たされたとのこと。それはそれでとても嬉しそうな表情が忘れられないシーンとして目に焼きついている。
株式会社資生堂のホームページ
ロオジエのホームページ