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16区はパリでもハイソな住宅街のひとつ |
ヒラマツへ
ランチはHiramatsu Parisへ。エッフェル塔を望むトロカデロ駅から徒歩で5分位か。ロンシャン通りにはかの名店ジャマンもある。このあたりはパリの中心部からやや離れているということを考えると、東京で言うと代々木上原といったあたりか。とはいってもパリはとても小さな街なのでトロカデロから街の中心部まで30分も歩けば着いてしまう。ならは元麻布あたりか。いずれにせよ、高級住宅街のなかで光を放つHiramatsu Paris。真っ白い壁がその新しさを物語る。
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モダンさの中にパリのエスプリを感じさせるインテリア |
日本人のオーナーシェフとしてはじめてミシュランの星を獲得したHiramatsu Parisだが、以前のサンルイ島の店舗でとても狭かったためにいろいろな不都合が生じていたようだ。新しい場所は以前の2つ星レストラン、フォージュロンがあったところ。シェフが引退したためにその場所を譲ってもらったということらしい。ミシュランで星を増やすためにはウエイティングスペースなどが確保できる広さがどうしても必要なようだ。予断だが近くのジャマンがそう広くはなかったのに3つ星を獲得したのは、当時のロブション氏の料理が絶対的に卓越したものであったからだそうだ。(現在は2つ星)
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ブルターニュ産オマールの味わいは垂涎ものだ |
昨年12月25日に開店したばかりの新店舗はモダンで洗練された空気に包まれたインテリアだ。席もゆったりと配置されているが、強いて言えば円卓テーブルがなかったことが残念か。10名ほどの個室スペースがあるのはビジネスやプライベートな集まりに対応したものと聞く。
■シャンパーニュ:
ポメリーのルイ-ズ1989マグナムをグラスで■前 菜:
オマールのサラダに胡桃のソース。■メイン:
牛頬肉の赤ワイン煮込み■ワイン:
ロベール・アンポーのサヴィニイ・レ・ボーヌ1976(110ユーロ) |
香りがいまにも漂ってきそうだ |
ランチはプリフィクスで70ユーロ(約1万円)。パリに住む人に聞くと一つ星でこの価格はかなり強気とのことだ。当然ながら料理の完成度は高い。特に牛頬肉の赤ワイン煮込みはこれまで食べた中で最も記憶に残る一皿か。ごくありきたりな料理だが、この美食を語る言葉がなかなか見つからない。上質な肉筋、やわかなソース、様々な味覚の重なり合い。サヴィニイの古酒との相性も良く、味覚の高いレベルでそれぞれが緩やかに調和し、言いようもない食後の満足感だけが残った。
当然だが、サービススタッフのほとんどがフランス人であり、もし私たち日本人が訪問したとしても言葉もメニューもフランス語。ここはパリのレストランであって日本のレストランではないことをお伝えしておきたい。
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食後の満足感もゆっくり味わいたい |
満足感に浸る食後のティータイムにソムリエの石塚秀哉氏とお会いした。残念ながらHiramatsu Parisを3月末で退職されてしまったのだが、現在はパリを拠点にビジネスを展開する準備を進めているようだ。5月の一時帰国の際、14日(土)に彼を囲むクローズドなパーティーを開催することがつい先日決まった。彼の高い志を実現するために少しでも役立ちたいと思う。旅の出会いが意義ある繋がりを生んでいく。今、私はとても嬉しい気持ちでいる。
■Le Restaurant Hiramatsu Paris
52 rue de Longchamp 75116 Paris
TEL 01 56 81 08 80
土日休の他長期の夏休み・冬休みありホームページはこちらから<
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石塚秀哉氏を囲むパーティーの詳細をお知りになりたい方は、
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