フレンチ/フレンチ関連情報

ゲスト400が名シェフの美食に酔うその瞬間。 フレンチ三巨匠・食の饗宴

8月25日夜東京ドームホテルにて井上旭・石鍋裕・鎌田昭男による食の饗宴が催された。日本のフレンチの歴史を語るとき欠かせない名シェフだが、その3人の個性が柔らかにぶつかり、そして溶け込んだ。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

巨匠3人の揃い踏み

人は誰でも前の晩に強烈な出来事があったとしたら、最低翌日の朝くらいまでは覚えているだろう。食いしん坊なら、昨日のメインディッシュは旨かった!と朝から食欲が湧いてくることもあるかも知れない。

クイーンアリス
かつては気鋭のフレンチ三羽烏と言われた。
昨夜8月25日は東京ドームホテルの大宴会場で日本のフレンチの巨匠、井上旭石鍋裕・鎌田昭男による食の饗宴が催された。グルメな方々はご存知かと思うが3人は1940年代生まれ、70年代までフランスを中心とした諸外国でフランス料理の研鑽を積み帰国。その後の活躍はもはや詳細に述べるまでもない。いずれも70年代から日本にフランス料理の楽しさ、そして奥の深さを伝道してきた方々である。

今回の記事ではその舞台の表裏を伝えていきたい。

なんせそれぞれ自分の世界を持つ巨匠が3人も集り(ビジネスでは初めてとのこと)400人分の料理を作る一台イベント。おまけに食事中に厨房の様子も実況中継で大型スクリーンに映し出すと言う趣向まである。

東京ドームホテル
戦場にも例えられる厨房のひとこま
巨匠3人の所属するレストランから集められた料理人と東京ドームホテルの料理人、総勢60名以上のスタッフが仕込みを開始したのは午後1時から。その下ごしらえは当然朝から取り掛かっているはずだ。全体の打ち合わせのあと巨匠が厨房に揃ったのが18時半ちょうど。ゲストがアペリティフを楽しんで席に案内された頃である。

話はちょっと脱線。そのアペリティフだがシャテルドンという1650年よりルイ14世の食卓を飾ったオーヴェルニュの微発泡水。これがまた素晴らしく、繊細で優しい口当たりに食事前のちょっとしたサプライズを感じた。(大塚ベバレジで販売)
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