銀座奥の路地裏に

画廊や小さな事務所が建ち並ぶ古いオフィスビルの地下。路地裏とはいえ、ここもまぎれもなく銀座だ。銀座といえば昼夜問わず気持ちがときめく街。ブランドショップが建ち並ぶメインストリートは昼の銀座だとすると、夜の主役は段々とその路地裏まで延びてきている。

ラ・マリー・ジェンヌ
カウンターには所狭しとワインのボトルが。
昭和通りに面する東武ホテル一帯はここ数年の間に開店した「ナルカミ」や「ジャルダン・デ・サヴール」といった個性的なレストランが並ぶ。ナルカミは赤を基調とした内装が銀座チックでサービスも含め私は大好き。しかし素材とその調理法にムラが感じられ鳴神シェフの本領が未だ発揮されているとは思えず、まだまだ発展途上のレストランか。「ジャルダン・デ・サヴール」は超個性的中澤シェフのカウンターレストラン。彼の気合十分なときの料理は体と気持ちにぐぐぐっ!!どっかーん!!と迫り来る迫力がある。

というように、銀座のはずれにも個性的なフレンチの風が吹いてきたことはとても嬉しい。

さて、ラ・マリー・ジェンヌのオープニングの葉書を受け取ったのは、開店してから2週間経ってからだった。2003年9月末の開店。小さなレストランだが銀座に店を出すと決心した3人の料理人とサービスの気持ちはいかばかりか。これまでは銀座に店を出すという行為自体が一つの成功と言えた時代かもしれない。しかし時代は変わり、意欲ある若い人材がスタート地点として日本で最も有名な商業地である「銀座」を選ぶようになった。またそれが可能になった。

ラ・マリー・ジェンヌ
賑やかな雰囲気はビストロっぽさに欠かせない。
開店から3度ほど食事に出掛けたが、いつガイド記事で書こうか考えつつ、長い時間が経ってしまった。というのはじっくり食事というより飲んで飲んでへべれけになってしまい、何を食べたのかはっきり覚えていないという状態になってしまっていたからである。

しかし、一度出掛けて「別にどーってことなく普通」であれば、もうその店にはよほど何かないと行かないので、その意味では「ちょっといい感じ」と感じていたに違いない。確か初めて出掛けたときはDujucのワインを飲んで最高の気分になったことは記憶にまだ新しい。