2/2 レトロな軍人将棋にいろんな意味で涙する [カードゲーム・ボードゲーム] All About

コンポーネントの大雑把さに涙する

肝心のコンポーネントですが、これが実に豪快というか、大雑把というか・・・

かすれた文字の具合や、兵器のアイコンなども、レトロ感満載で、何とも味わい深い。

繰り返しになりますが、このゲームにおいて、駒の正体は、最重要機密です。

しかし、ご覧の通り、双六屋が購入したものは、裏からでも個体差が一目瞭然！　

木目のちょっとした差異があるというレベルではなく、汚れあり、欠けあり、変色ありと「あれ、不良品まで入れちゃったの！」と疑いたくなるようなクオリティのものまで交じってました。

１～２回も遊べば、裏からでも駒の正体が分かり、普通の将棋になっちゃいますな。

クラシックカーを愛でるように

ブリキの玩具がそこはかとない郷愁感を誘うように、この軍人将棋の上箱の印刷程度や色合い、ペラ紙の将棋盤などがノスタルジーを喚起させる。

でもこれは、現在のドライバーが、今も現存するクラシックカーに対して

「パワステねーよ」
「エアコンねーよ」

と文句をいっているのと同じで、意味のあることではありません。

クラシックカーを愛する人々は、その車が持つ独自の風格や雰囲気や現在の車にはない不便さを愉しんでいるはずです。

この軍人将棋にも似たような点があります。昭和の時代を体現したような存在感こそ価値があるわけで、多少のゲーム上の不具合を超越しています。

あまり目くじら立てずにノンビリ遊ぼう

箱にも中身のルールにも、メーカー名・製造年一切が記載されていないので、断定はできませんが、おそらく十年単位でずーっと売れ残って店頭にあったものと思われます。

その時代を経た、昔の玩具然とした枯れたたたずまいがなんともいいのです。（万が一これが新品で、意図的にこの雰囲気をデザインしていたとしたら、それはそれですごいことですが）

任天堂のDSソフト『世界のだれでもアソビ大全』には軍人将棋も収録されており、面倒だったジャッジはコンピューターがやってくれる！

ガン牌も同然なので、双六屋の所有するこの軍人将棋では、大人同士のガチ勝負は成立しませんが、親戚の子供などと大らかに遊ぶ場合は、このレトロ感は、すごくいい味を出しそうです。

基本的にボードゲームは道具であり、飾るものではなく遊ぶものですが、この軍人将棋に関しては、ディスプレイ用として、今後も大事に保管していこうと思っています。