必要なのは紙とペンだけ

P&Pとは「PAPER&PENCIL」の略。つまり、紙とペンがあれば遊べるゲームのことを指します。人が集まったけど、することが思い浮かばない。遊びたくてもボードゲームの用意がない。そんな時は、一度P&Pで遊んでみてはいかがでしょうか?

ボードもカードもなくても、優秀なルールと仲間がいれば……

ボードもカードもなくても、優秀なルールと仲間がいれば……


グラグラカンパニーなどのユニークな創作ゲームを世を送り出している「カワサキファクトリー」の代表の川崎さんは、日本では数少ないゲームデザイナー(もちろんこの場合のゲームとは、ボードゲームのこと)の一人です。

そんな川崎さんが考案したP&Pに、「いい線いきまSHOW」というゲームがあります。これをあるBBSで知ったのですが、仲間内でやってみたところ、これが抜群におもしろい!

All Aboutにて、ルールの掲載をしたいと依頼したところ、川崎さんから快諾して頂いたので、この大変魅力的なゲームを皆さんにご紹介できるはこびになりました。

※このゲームとほぼ同じルールのものを、関西の某サークルでも遊ばれていたという情報もあったのですが、双六屋がこのゲームを最初に知ったのは川崎さん版だったので、こちらをご紹介させていただきます。

紙とペンはご用意できましたか?それでは「いい線いきまSHOW」の世界へレッツゴー!

勝手に公式見解!「いい線いきまSHOW」~ルール編~

■概要
  • ゲーム名:勝手に公式見解!「いい線いきまSHOW」
  • ゲーム考案者:川崎晋(創作ゲームデザイナー)
  • ゲームの目的:プレイヤーのうち一人が出題者となり、誰も統計をとったことがない事柄についてお題を発表します。他のメンバーは、その答えを紙に書き出し、「公式見解」だったプレイヤーが得点。規定ラウンド行い、最高点のプレイヤーが勝利します。
  • プレイ人数 :5人以上。できれば奇数人数。
  • 用意するもの:人数分の紙とペン
  • ゲームの流れ
  1. 出題者を一人決め、数値にまつわるお題を出す。
  2. 各プレイヤーは、その回答を紙に書き出す。
  3. 全員の回答を数値順にならべて順位をつける。
  4. 真ん中:「公式見解」の回答をしたプレイヤーは、2点を得る。
  5. 最高値と最小値をかいてしまったプレイヤーはそれぞれ-1点。
  6. 時計回りに出題者が移動。1~5を繰り返す。
  7. 規定ラウンド終了後、もっとも得点が高かったプレイヤーが勝利。

■ゲームの詳しい遊び方
1.適当な方法で出題者を決めます(出題者は持ち回り)。出題者となったプレイヤーはお題を出します。お題は「誰も答えを知らないけど、なんとなく感覚で答えられそうな、統計的な数字を問う問題」に限ります。

■お題の例
  1. 一般的に「恋多き女性」といわれる女性が、30歳の誕生日を迎えるまでに経験する恋愛の数は何回でしょう?(片思いは除く)
  2. 現在、世界中で刑務所に入れられている人は何人でしょう?
  3. 私がこれまで生きてきた中で、吉野家に行った回数は何回でしょう?

2.お題に対し、プレイヤー全員は「これぐらいかな」と思う答えを数値で紙に書きます。全員が数値を書いたら全員いっせいにオープンします(奇数人数で遊んでいる場合は、出題者自身も答えを書きます。偶数人数で遊んでいる場合、出題者は答えを書きません) 。

3.回答を数値順に並べ、順位で真ん中になった答えが「公式見解」となります。答えが5つなら3番目の答えが「公式見解」です。わざわざ平均値を出さなくてもよいことに注意!複数の解答者が同じ答えを書き、答えの数が偶数になることがありえます。そうすると真ん中の答えが二つ出てしまいますが、この場合はその2つのうち大きいほうが「公式見解」となります。

4.公式見解を書いたプレイヤーは2点を獲得します。

5.最も大きい答えと、最も小さい答えを書いたプレイヤーはそれぞれ-1点になります。

6.1問終わるごとに、出題者役は時計回りに次のプレイヤーに移動します。全員が出題者を1~2回したらゲーム終了です。最も得点の高い人が優勝です。

これがルールのすべてですが、これだけではこのゲームの魅力はよくわからないかもしれません。

勝手に公式見解!「いい線いきまSHOW」~実践編~

友人宅にてホームーパーティがあった際、千載一遇のチャンスとばかりにさっそく「いい線」をやってきました。この日のメンバーは、普段はほとんどボードゲームをやらない面々。にもかかわらず「いい線」を始めてみるとこれがバカウケ。ルールでは1~2ラウンド行うことになっていますが、あまりのおもしろさに誰もやめると言い出さず、結局徹夜(50問以上)になっちゃいました。

※サンプル人数:7名(男:3名、女4名。全員20~30代)

このゲームをおもしろくするには、ひとえにどこまでおバカな出題ができるかにかかっています。これに成功すると、その後のおバカなQ&Aの応酬と、おバカな回答により、俄然場が盛り上るからです。更にプレイヤーにお酒が入っていればサイコー。思考回路を奪われバカ度再現なくヒートアップして行きます。例えば、この夜に盛り上がった事例をあげると……。

勝手に公式見解!「いい線いきまSHOW」~珍解答編~

Q1.出題:日本国内で先週の月曜の朝「行くのがかったるい」というだけで会社をズル休みしてしまった人の数は?」

A1.珍回答:4000万人(最高値) 

ぎゃははは!どう考えたって多すぎ!国民の3分の1がサボったら、日本の経済は立ち行きません。

Q2.出題:2006年のサッカーW杯ドイツ大会で、日本が奇跡的に決勝まで勝ち残りました。さてその時の視聴率は?

A2.珍回答:20%

だああ!この回答に関しては「いくらなんでもそりゃ低すぎだろ」と全員からツッコミの嵐。これを答えたのは、サッカーにほとんど興味のない女性のプレイヤー。自分の興味ないジャンルであれば、こんな回答でも不思議ではありませんよね。個人間の感覚の違いというのは意外に大きいものだとびっくり。

勝手に公式見解!「いい線いきまSHOW」~珍応酬編~

出題:観測史上もっとも暑かった日に、高砂部屋の全力士が稽古中にかいた汗の総量

珍応酬
Q:力士は見習いも入るのか?
A:えっと、髪を伸ばしてる最中の人はだめ。髷を結えるようになったら力士とみなします。
Q:ちゃんこ番が、調理中にかいた汗はカウントされるのか?
A:力士にとっては食事も仕事のうちなのでカウントされます。

み、みんな、冷静になってくれ!そんな事細かに条件を聞いたって、多分ほとんど意味ないぜ!でも聞かずにいられないのです。ハイ。

何故こまかくつっこむかって?そこにお題があるからさ

ええ、これが単なるゲームだということは、全員承知しています。しかし、各プレイヤーの頭の中には、どうも自分なりの方程式があり、その変数や係数を埋めるがために、ついつい細かいツッコミや質問をしてしまうのです。

ええ、でもそれを聞いたところで正しい答えが出せるはずもなく(また、万に一つに正しい答えだったとしても、得点できるとは限らない!)、第三者から見れば「あんたらアホでしょう?」みたいな質疑応答を、プレイ中は何故かみんなマジにやってしまうのです。

ちなみに、この汗の問題の答えは、上は120L、下は5Lでした。各々の答えに、それは多いだろ、少ないだろうのイチャモンをつけますが、そもそも検証不可能なものですから、この応酬もバカバカしくて笑えます。

「僕の初恋は何歳?」では、出題者が正しい答えを出しても得点できないというパラドックスが!また別の問題では、「単位はペソで」やら「ガロンでお答えください」と、普段馴染みのない単位で答えさせると全員が「えー!」と大混乱。ますます笑いを誘います。

人数と、紙とペンさえ揃えば、どこでも遊べるて盛り上るパーティーゲームです。みなさまぜひ一度お試しください。

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