アホな政治家と賢い国民適当にポンポン建物たてて、全然国民に利用されなくて、維持費がかさんで財政が悪化し、国債をバンバン発行したら海外からの信用も地に落ちて、とうとう身動きが取れなくなったり。……あくまでゲームの話ですよ。ガイドが治めていたその国は、農場でパイナップルとか、バナナとかを育てて、国民が食べて余った分を輸出して多少のお金にするという、牧歌的な生活を営む国でした。ある時、島に住む一部の知識人達が、この国には教育がないと騒ぎ立てます。確かに、農夫とか、あとはできたバナナを運ぶトラックのあんちゃんとかしかいない国ですから、高校すらありませんでした。そこでガイドは、学校をつくることにしたんです。早速まずは高校の建設を指示します。でも、生徒が一向に集まりません。よく考えたら先生がいなかったんです。当たり前ですが、高校生を教えるには最低でも高校を出ていないとダメですから、なれる人がいなかったんですね。そこで、外国から学歴のある先生をお呼びしました。学校の運営費は全て国の予算でまかない国民は誰でも授業を受けることができ、ポツリポツリと生徒が集まり出しました。いやあ、これでこの国も豊かになると思っていたら、ガイドは1つ大きなミスを犯していました。高校を卒業した生徒たちのことです。彼らは、学校に通って、知識をつけて、いったいどうなったんでしょう。残念なことに彼らには行き場がありませんでした。だって、この国は高校も無いまま回っていたので、学歴が必要な職業がほとんどないんですもの。アホか! じゃあなんで高校なんて作るの!皮肉にも卒業生たちはみんな母校に戻ってきていました。そう、唯一この国で高卒者を必要とする先生になるために! その手があったか! 一方、先生以外の将来が見えないので高校に生徒は少ししか集まりません。国民の方はアホじゃないんですね。かくして、生徒よりも先生の方が多い謎高校が誕生するのでした。アメリカンジョークみたいな出来事ですが実際にそんなことがゲームで起こります。気がついたら海辺に全裸で、僕は大統領だったキャンペーンでは、それぞれの島を選んで、決められた条件をクリアしていきます。島の形や広さ、資源なんかもゲームに大きく影響します。実にリアリティに溢れたこのゲームですが、そのリアリティ溢れたシステムをかき回してくれるのがシナリオです。トロピコ3はただ国を好き勝手に運営するだけのモードもありますが、決められた島で決められた条件をクリアしていくキャンペーンモードがあります。幼なじみがゲリラになって、クーデターを企んでいたりとか、この島は呪われているなんてインチキ臭い集団が言ってきたら本当にドンドコ地震が起きて建物が崩れてしまったり。気がついたら海辺に全裸でいて、お尻にチップが埋め込まれていた大統領なんてシチュエーションも。様々なシナリオで国が揺れ動くなか、何年間政権を維持しろだとか、必ず1回選挙をして勝たなくてはいけないだとか、一定以上輸出をしろだとか、クリア条件を満たしながら、国を運営していきます。さあ、あなたは奇想天外な状況に翻弄されつつも、国全体の将来を見据えつつ、国民1人1人について考えなければいけません。前のページへ123次のページへ