流通向けプロモーション非常に忙しいスケジュールで動いてらっしゃる中、今回はわざわざ休日にお時間をいただいてインタビューを受けていただきました。では、実際にお話を伺っていきたいと思います。インタビューに応じていただいたのは、テクモのゲーム事業推進部 根岸 卓也さんです。ガイド:ではまず、根岸さんがどういう部署で、どういう役割の方なのかから、ご説明いただいても良いでしょうか。根岸:はい、ゲーム事業推進部は、もともと国内営業グループというところが母体で、今年の4月からできたばかりの組織です。国内営業グループはその名の通り国内の営業をするところだったんですが、ゲーム事業推進部では、営業はもちろん開発やプロモーションと連携をとって、全体の流れを管理し、より売れるためにはどうすべきか? を考える部署になっています。その中で私は営業出身ということもあり、営業をベースに活動しています。ガイド:なるほど。それでは、具体的に営業の話を伺うのですが、おそらくこれを読んでいる人はそもそも、ゲームの営業さんがどんなことをしているか知らないと方も多いと思うので、時間軸に沿って順番にお話していただこうと思います。根岸:まずですね、営業が直接お店の方々にゲームを紹介するのは商談会という場があるのですが、その前に実はプロモーションが重要だったりします。ガイド:営業なのにプロモーション?根岸:プロモーションはもちろん基本的にユーザーさんに向けて行っているんですが、流通さんに向けてやっているという側面もあるんです。例えば大作のゲームであれば半年以上も前からプロモーションを開始して、お店の人達に、こんなゲームが出るぞ、と注目してもらいます。ガイド:ユーザーが普通に目にする雑誌の掲載なんかでも、営業を意識している場合があるということですね?根岸:そうです。アンデッドナイツは新規作ですし、そんなに早く大量のプロモーションはかけられませんが、それでも商談会の前にファミ通さんにしっかりと掲載されています。その時、ボリュームと内容ですね、これを雑誌に情報を出すプロモーションの人間と連携して考えていきます。例えば、巻頭大特集という形は無理にしても、最低見開き2ページは確保したい、だとか、アンデッドナイツは、パッと見で内容が理解しにくいタイトルだったりするので、記事に使う画面写真とかキャラクターの絵とか雰囲気とか、売れるニオイのするページになってくれるかどうか、というようなことです。ガイド:売れるニオイというのもすごい表現ですが、お店の方々はそういう嗅覚をお持ちなのかもしれません。ユーザーの視線だけではなく、流通の視線をかなり意識してプロモーションをかけているんですね。根岸:早めに情報を出すと、ユーザーさんに対しては、ネタが陳腐化して発売近くに思うように盛り上がらないといった懸念もありますが、流通を意識した場合、やはりある程度早めから展開する必要があると考えています。次は、お店の人にゲーム紹介する商談会についてお話していただこうと思います。前のページへ1234次のページへ