App Storeの成功
新しい機能を生かしたゲームが続々登場しています。iPod touchを傾けて操作するスーパーモンキーボールもそのひとつ |
App StoreはiPodで利用できる便利なツールや、ゲームなどをダウンロードできるオンライン上のお店です。特徴的なのは、10,800円のデベロッパプログラムを購入すれば、個人でも開発を行い、アップルを通してApp Store上で全世界62ヶ国で無料配布、あるいは有料販売をすることができるビジネスモデル。既存のゲーム業界ではちょっと考えられないお値段で参入できるわけです。
イング氏:App Storeは既に大成功を収めていて、6000以上のアプリケーションが存在しています。また、ユーザーの反応も素晴らしく、ダウンロード数は全世界で2億を超えています。
参考までに、Wiiのバーチャルコンソールは発売約10ヶ月の間で、全世界780万回のダウンロード。App Storeには無料のアプリケーションも大量にあるので単純比較はできませんが、それでも約3ヶ月で2億という数字はちょっと桁違いです。それだけのボリュームでアプリケーションを求めるアクセスがあるというだけで、大きなビジネスチャンスを示唆します。
App Storeがゲームの未来を変える
同じくタッチパネルを採用しているDSが発売された時の、これから何か今までにないことが起こる予感。そんな期待感がiPod touchにもあります |
既存の流通から脱却しているというのは、実際かなり大きいと言えます。あまりにマイナーなソフトというのは、そもそも流通に流れません。例えば、ユーザーからの評価も高く、Wiiへの移植も決定したXbox360の名作、デッドライジングは発売初週約2万本の販売で品薄状態に陥りました。当然機会損失が起こります。いくら良く出来たソフトでも、店頭になければ売れません。それは、ゲームの多様性を大きく阻害します。
App storeにおける参入のしやすさと、全世界の開発者が全世界のユーザーに配信できる仕組みは、より変化に富んだゲームの出現を促す大きな可能性を秘めています。
イング氏:私たちは1年前にiPod touch発売した時、これは究極のiPodだ、最高のiPodだと思いました。音楽もビデオも、そしてゲームもすべて最高のものが手に入れることができるのです。
ハードウェア的にも、既存のゲームハードと勝負ができ、なおかつオリジナルの流通とビジネスモデルを持つという意味で、iPod touchがゲーム業界に大きく変革をもたらす可能性は十分にありそうです。
さて、イング氏に対する取材はここまでだったのですが、さあ帰ろうという時に、ちょっと気になることがありました。