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DSを楽器にして奏でる音ゲー(2ページ目)

2008年6月26日、バンブラDX発売! ビートマニアや太鼓の達人といった今までの音ゲーとは少し違うこのシリーズ。バンブラDXがどんなゲームなのかを紹介しながら、音ゲーの可能性について考えます。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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DSが楽器になる

バンブラDXで合奏の図
みんなで合奏することがバンブラシリーズ最高の面白さ。バンブラDXではWiiに接続して、テレビから合奏の音を出力するスピーカーチャンネルという機能も搭載しています
大仰な前置きをしましたが、バンブラも結局のところ、決められたタイミングで決められたボタンを押すと音が鳴り、その連続が音楽になるという構造は変わりません。ただ、他の音ゲーと大きく違うのは、ボタンに音階が割り当てられていることです。

十字ボタンの上下左右とA、B、X、Yの合計8ボタンにドレミがそれぞれ割り振られ、さらにLボタンに半音上げ、Rボタンにオクターブ上げが割り振られて、それぞれのボタンを押すことで音がなります。ですから、それぞれに対応するボタンを覚えてしまえば自由に演奏することも可能だったりします。これは1種の電子楽器といって差し支えないでしょう。

ゲームプレイはその電子楽器で色々な楽曲の色々なパートを演奏することになります。複数人でプレイすれば合奏になるわけです。ですから、メロディラインのパートを演奏すれば変化に富んだプレイになりますが、ベースを選んだりすると、同じリズムで同じ音をベベベベンと押し続ける、なんてプレイもありえます。

ゲームとしては単調であると言えるかもしれませんが、そこにはベースの渋いかっこよさ、メロディラインと合わせた時に生まれる音の調和の美しさ、そういった音楽的な発見が多分に含まれており、やってみるととてもメロディ以外も楽しい事に気がつきます。ここに、ゲームのシステム的には非常に似た形でありながら、バンブラと他の音ゲーが提供している価値の違いがあります。

ゲームをクリアする面白さではなく音楽を奏でる楽しさ

いかに複雑なボタン操作をマスターしてゲームをクリアするか、ということは、当然遊び方の1つではありますが、それよりも重要なのは演奏を、セッションを楽しむことです。バンブラDXでは新たに、WiFiコネクションを通じて100もの楽曲が追加でダウンロードできる仕組みを搭載しています。しかも楽曲は販売元の任天堂が用意するだけではなく、ユーザーが自分で作ってアップすることも可能になっています。

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まさしく、好きな楽譜を探してきて、みんなでセッションしてみたり、好きな曲を自分で楽譜に起こして演奏してみたりする、音楽の楽しさにとても近いものですね。バンブラDXというゲームは音楽を楽しむゲームですから、多様なジャンルの音楽が登場して演奏を楽しめるとその商品価値が大きくあがるわけです。

新曲があがったからみんなで練習してセッションしてみようよ! なんて本物の楽器と全くかわらないですね。任天堂が演奏の楽しさをユーザーに味わってもらおうとしている姿勢が良く伝わります。

音ゲーの枠を広げるポテンシャルを持つバンブラシリーズ。しかし、まだまだ課題もあります。
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