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オブリビオンとドラクエで日米RPG比較(3ページ目)

アメリカ発の人気RPGオブリビオンが発売。それは日本人にとってはドラクエやFFとは全く違う摩訶不思議なゲームでした。オブリビオンをドラクエと比較しながら、その魅力や日米のゲームの違いを考えてみます。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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あなたの冒険はゲームに導かれるのか、あなたが決めるのか

オブリビオンとドラクエ比較の図
両者には同じRPGという分野でも、別物と言っていいぐらいの違いがありますね
ドラクエのゲームプレイは、用意された物語を進んでいくことで、その為に世界や、キャラクターや、システムが用意されています。これは、ドラクエに限らず、多くの日本のRPGに共通して言えることだと思います。

一方オブリビオンは、世界を救うというメインの物語を進んでいくことは1つの選択肢でしかなく、ありとあらゆるゲーム体験が起こり得るように、自由に干渉できる世界に、自分で思考するキャラクター達と、多彩にカスタマイズできるプレイヤーキャラクターが用意されています。

オブリビオンは、日本のゲームに慣れていて海外のゲームをあまりやったことが無い人がやると、大きく戸惑います。何しろ自由に何でもできるということは、裏を返せば、何をしたら面白いのかユーザーに提示していないということでもあるからです。面白いことを自分で探さなくてはいけません。

器の大きいゲームであると同時に、お客さんに対して不親切であるとも言えるとかもしれません。そしてそれこそが日本とアメリカのゲームに対する根本的な考え方の違いなのです。

日本とアメリカのゲーム観の違い

色々な国の人たちの図
今回オブリビオンが発売されたXbox360は、この他にも多数の海外産ゲームで遊ぶことができます
これは、例えばグランド・セフト・オートのようなアメリカで人気のある他のゲームタイトルでも共通して言えることだと思うのですが、アメリカにおけるゲームとは、面白いゲーム体験を生み出す為のツールであり、面白いことをするのはプレイヤーなんですね。

ところが、日本人は、頭からお尻まで、丁寧にお客さんをもてなして、分からないことは教えてあげて、安心して楽しんでもらおうというモノ作りをする方が普通です。いきなり何をしてもいいよ、と、放り出したらお客さんが混乱してしまうのではないかと心配するわけです。ですから、丁寧にユーザーを誘導して、ドラマチックな体験を漏らさずプレイしてもらうのですね。

もちろん、どちらが正しいというわけではありません。そして両者の違いは、単なるゲーム観の違いではなく、そこから国民性が伺える非常に興味深いものです。そこには、日本におけるおもてなしの心や、アメリカにおける開拓の精神が息づいているようにも感じます。

いわゆる洋ゲーというと、難しそうと身構えてしまう人もいるかと思います。ですが、文化の違う国の作るゲームには、カルチャーショックと呼べる新鮮な驚きがあります。やりなれたゲームだけではなく、色々な国のゲームをやってみるのも新しい発見に溢れてとても面白いと思います。是非色々なゲームを楽しんでみてください。

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