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キャッチコピーで比べる次世代ゲーム機(2ページ目)

CMなどでゲームを宣伝する時、キャッチコピーってありますよね? Xbox360やPS3、Wiiのキャッチコピーを比較して、そこから分かるそれぞれの方向性や戦略について考えてみたいと思います。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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PLAYBEYOND

PS3時代を宣言する図
2007年正月には、「PS3時代を宣言します。」というキャッチコピーのCMも放送されました
初代Playstationの発売時、キャッチコピーは「全てのゲームは、ここに集まる」、Playstation2(以下PS2)の発売時では「全てのエンターテイメントは、ここに集まる」でした。さて、では今度は何が集まるのかと思ったら、PS3では今までの流れを断ち切って、「PLAYBEYOND」と言うキャッチコピーを採用しました。

PLAYBEYONDはプレイビヨンド、と読みます。BEYONDは向こうに、とか、越えて、とか言う意味ですから、PLAYBEYONDというキャッチコピーは、遊びが何かを越えて進化していくようなイメージのものと思われます。つまり、PS2からPS3に進化し、性能が向上し、大容量次世代DVDのBlu-rayDiscドライブを搭載し、オンラインへの接続機能やHDDも標準装備、圧倒的にパワーアップしたマシンで次の段階へ進化していく、それがPLAYBEYONDなのでしょう。

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親しみやすさを優先したXbox360とは対照的に、先鋭的なイメージを出そうとしていますね。「do! do! do! しようぜ! 」はTOKIOの5人が元気よく叫んでいるのに対し、「PLAYBEYOND」は外国人男性の声で、かっこよくプレイビヨーンと発音しているのも、そういったイメージによるものだと思われます。

ただ、PS3のこのキャッチコピーも、Xbox同様に、うまく浸透したかというと少し疑問が残ります。PS3のハードコンセプトと、「PLAYBEYOND」というキャッチコピーは確かにあっています。しかし、あくまでそれはハードスペックのお話です。ユーザーの立場から見れば、コンテンツで、新しい、今までに無い、進化した遊びが提示されなければ、「PLAYBEYONDO」と言う言葉は響きません。

PS3が発売されてから今まで、良くも悪くもPS2の延長上にあるソフトしかまだ出ていないように思えます。PS2では考えられなかった全く新しい遊び、そういうものをPS3が提案できた時に初めて、このキャッチコピーが生きてくるのではないでしょうか。

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いよいよ最後はWiiのキャッチコピーについてです。
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