テニス/テニス関連情報

車いすテニスのルールと、車いすの機能(2ページ目)

車いすテニスの第3弾。車いすテニスを見るなら、ルールや車いす自体の理解をもっと深めたい。加えて今回は、車いすテニスを始めたい人にも必見の情報を掲載しています。

執筆者:吉川 敦文

テニス用車いすとは? その機能

車いす
車いす
車いす
車いす
上2つが調整可能な車いす、下2つが調整できない車椅子。写真提供:株式会社OXエンジニアリング
テニス用車いすは、日常生活での使いやすさは考慮されていない。勝つことを目的とした機能、形状になっている。

■「キャンバー」といわれるタイヤの角度が通常の車いすと異なる。タイヤを八の字にすることで、激しい動きをしても車いすが倒れないように設計されている。程よい角度を付けることにより回転性能も良くなる

■後ろに出ている小さなタイヤ「リアキャスター」は、重心との関係で車いすの動きを軽くすることに貢献。体重を後ろにかけても転倒しにくくなる。普段は接地せず、1cm~2cmくらい浮いている。ただし、オムニコートなどでは沈むので調整している人も多い

■日常の車いすの重心は座骨付近にある場合が多いが、テニス用はそれより前に位置する。回転性能が上がる半面、後ろには倒れやすくなる。そのためリアキャスターなどのフォローが必要

■フレームの硬軟により、プレーの感覚に差がある。硬ければターンの際にスピードが落ちにくい。やわらかいと体で感じる衝撃がソフトになる。どちらを選ぶかはプレーヤーの好みによるところが大きい

■テニス用の車いすは折りたたみできない。折りたたみの機能を付けると重くなり、剛性も弱くなるため

■ブレーキはもともとプレー中は使用が禁止されているのだが、軽量化のためにも必要としない


テニス用の車いすを選ぶポイント

国枝慎吾
トップ選手の動きは激しく、機能に優れた車いすが必要になる
競技を続けていく過程でスピード、プレースタイル、筋力、体格には変化が生じる。よって、最初のテニス用車いすは、バランスや大きさを微調整できる車両を選ぶことをお勧めしたい。斉田、国枝が使用しているのは、OXエンジニアリングの「TRZ」という調整不可能なテニス車。

可能であれば、障がいの状態が似ている人に聞くなどして、どのような性能が必要なのかを把握することも重要。重量、ホイールサイズ、設けてある調整範囲などを確認してほしい。



<関連リンク>
車いすテニス世界一!斉田悟司と国枝慎吾
車いすテニスとは?車いすテニスの基礎知識


<車いすテニスのネットワークを作りたい方のために>
日本車いすテニス協会:今後コンテンツ充実予定
やさしいテニスコート:車いすテニスができるテニスコートが検索可能。
会長のブログ:埼玉県車いすテニス協会の会長さんのブログ
吉田記念テニス研修センター:車いすテニスのもっとも盛んなところ。斉田、国枝両選手を始め、たくさんの車いすテニスプレーヤーが集う。
テニスカフェSNS内、車いすテニスのコミュニティ:斉田、国枝両選手、丸山コーチ等が参加しているコミュニティがある。

<関連リンク>
株式会社OXエンジニアリング(斉田悟司選手所属)
麗澤大学(国枝慎吾選手所属)


<取材協力>
国枝慎吾選手
日本車いすテニス協会ナショナルコーチ 丸山弘道さん
吉田記念テニス研修センター
埼玉県テニス協会 会長の本間さん
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