文章 : 吉原浩通(All About「テニス」旧ガイド)
ウィンブルドンをはじめ4大大会などの男子のゲームは観ていてつまらなくなったという声をよく聞きます。
手に汗握るラリーの応酬や華麗なパッシングショットなどのテニスの醍醐味が少なくなったからである。
原因のひとつはラケットの性能向上により、サーブが高速化され、サービスが入ればエースかリターンミスかという単調なゲームになってしまったからである。
このような現状を打開するために色々な策が検討されています。
ネットを高くする、サービスを1本にする、サービスエリアを狭くするなどである。それら多くの対応策の中の一つに『ラージボール』があります。
ラージボールは2000年度よりI.T.F.(国際テニス連盟)が導入している通常より6%大きいボール(重さは同じ)のことである。
ラージボールの特徴は3つ。
第1に 6%(約4.3mm)大きくすることで空気抵抗が増し、ボールのスピードが落ちる。
(I.T.F.の資料によると80Km/hのラリーボールは77Km/hキロにまで減速し、飛距離は約6cm減)
第2に ボールが遅くなることでストロークの準備(構え)をする時間が多く取れる
(80Km/hのラリーボールの場合、往復で約0.09秒増)
第3に ボールが大きいため見やすい(焦点およびトラッキングは15%向上)である。
これら3つの特徴により、ラリーが多く続き、見応えのあるゲームになるのです。
日本ではウィルソンとPENNが販売しています。(ダンロップは販売を検討中)
(ウィルソンのボールは通常のボールより2g軽量)