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クラブフェース溝規制で、一体何が変わる?(2ページ目)

2010年から施行されるゴルフアイアン・ウェッジの溝ルールの改定。これに伴うクラブメーカーの動向と、実際にクラブのスピン性能がどう変わるかを解説します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

クラブフェース面の溝を入れ替え可能に……?

自分で溝を入れられる「スーパースピンバイト」(ライト)
キャロウェイと同様に、ルール施行直前に発売される角溝ウェッジとしては、グローブライド(旧ダイワ)の「ONOFF S‐FORGED(オノフ エス フォージド)ウェッジ」があります。2008年賞金王で、国内で屈指の小技の名手である片山晋呉選手の使用モデルということで、随所にそのノウハウが組み込まれていますが、やはり気になるのは、そのフェース。ミーリング加工を施し、新ルールでは不適合になるレベルで溝を入れて、スピン性能を高めています。

また、ウェッジの代名詞でもあるメーカー、クリーブランドでは、12月にミーリングによる新ルール不適合の強い溝が特徴の「CG15」を発売。新ルール施行後の2月に、ルール適合の「CG 15フォージド」を発売する予定です。明らかに、ルール変更を見越した上での商品ラインナップ。

ルール変更でフェース溝が注目されると、その“溝”に関したアイテムにも改めて興味がわくというものです。例えば、角溝用溝カッター。自分でフェース溝を深く入れられるカッターです。

以前に角溝加工と言って、工房などでフェース溝を入れなおすサービスが流行しました。2010年から製造されるクラブに関しては明確に規定されていますが、それ以前に作られたクラブを補修という名目で溝を入れなおすことは、ルール的にはグレー。どうしてもこれからも角溝ウェッジで、強いスピンをかけたいと考えているゴルファーは、こうしたサービスに頼ることも検討できるでしょう。

フェース面を入れ替えることの出来るテーラーメイドの新製品「TPウェッジ with xFT」。日本での発売は現時点で未定
そんな中、ガイドが注目したいアイテムはアメリカのテーラーメイドから発売される「TPウェッジ with xFT」です。

どれだけ鋭利に彫刻されている角溝ウェッジでも使用するごとに磨耗し、溝は弱くなり、スピンの利きは悪くなります。ところが「TPウェッジ with xFT」は、溝が磨り減るとフェース面のプレートを交換し、新しい溝に取り替えることが可能。テーラーメイドでおなじみのトルクレンチで、ウェッジのフェース面を簡単に脱着も可能です。

新品のフェース面は39ドルくらいになる予定で、ウェッジを新調するよりも断然お得感があります。溝は2010年ルール適合ですが、交換するたびに新品同様の溝でプレーが出来るので、スピン性能もかなり担保できるのではないでしょうか? 日本での発売は未定ですが、早ければ来春の新製品のラインナップに加わる可能性も。

今後同様に“フェース溝”に着目したアイテムが、今後登場する可能性があります。ドライバーの反発係数規制のときもそうですが、ゴルフクラブの場合、ルール変更は新しいアイディアを生み出す契機になっているからです。

>>次は、スピン性能にどのくらいの差があるか?>>
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