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進化を続けるスチールシャフトの現在(2ページ目)

重い、難しいというイメージは既に過去のもの。新製品が続々登場、劇的に進化を遂げ、多くのゴルファーが愛用するスチールシャフトの現在とは?

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

スチールシャフトの歴史

以前も紹介しましたが、スチールシャフトの歴史を簡単におさらいしましょう。ゴルフの発祥以来、ゴルフクラブのシャフトはヒッコリーに代表される木製のシャフトでした。スチールシャフトが登場するのは、1900年代の初めからです。ヒッコリー時代とスチールシャフト登場後では、ゴルフスイングも大きく異なったといいます。道具がスイングを作るという代表的な例かと。

1980年に米トゥルーテンパー社から代表的スチールシャフト「ダイナミックゴールド(Dynamic Gold)」シャフトが発売されました。現在のスチールシャフトの代表的なイメージである「重い」「手ごたえがある」「正確性・安定性が高い」といった特徴は、「ダイナミックゴールド」の性能そのままです。

「ダイナミックゴールド」は、タイガー・ウッズをはじめ世界中のトッププロはもとより、発売後28年が経過しようとする今日においても、上級者中心に使用され続ける驚異的なベストセラーモデルとなっています。毎年おびただしい数のNEWモデルが登場し、特にこの20年では著しい性能の向上があったゴルフクラブの世界で、このような長期にわたってゴルファーの支持を得たアイテムは他に例をみません。まさに“ザ・スチールシャフト”と呼ぶべきシャフトです。

アメリカのツアープロに使用者の多い「RIFLE PROJECT X」
1995年に発売された「ライフル(RIFLE)」シャフトにも触れておきましょう。スチールシャフトの特徴でもあったステップ(節)のないデザインで、文字通りライフルの銃身のようなシャフトでした。スチールシャフトのもつ正確性とカーボンシャフトのような衝撃吸収性を兼ね備えたシャフトとして、当時世界屈指のトッププロだったグレッグ・ノーマンも使用するなど世界的に流行。しかし重量が120gを超え、硬さも他のモデルに比べてかなり硬めであったことなどから、アマチュアゴルファーからの人気は長続きしなかったのは、以前にも紹介したとおりです。

現在は、最新のライフルシャフト「RIFLE PROJECT X」をフィル・ミケルソンが使用し活躍するなどして、一定の人気を保っています。ステップのない独特の打感や肘への負担が軽減されている点がその理由だと思いますが、もう一点、他のシャフトに比べてかなり硬めであることが、かえってハードヒッターの心をつかんでいるものと考えられます。

>>次は、NS PRO 950GHついて>>
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