近未来のアイアンセット像とは?
本間ゴルフ「BERES MG702アイアン」。9番アイアンの後に、10番、11番、AW、SWとラインナップした斬新なアイアンセット |
すでに本間ゴルフでは、9番アイアンの下に、10番アイアン、11番アイアンをラインナップし、その下にAWとSWをいれたセッティングのアイアンを発売しています。以前に比べて飛距離のでるようになった9番アイアンより短い距離を4本のクラブで打ち分けます。
ダンロップの2008年モデル「ザ・ゼクシオアイアン」では、ロフト角の異なる3種類のAWをラインナップし、スタンダードなロフト角50度に加えて、47度、53度のAWを追加することが出来るようになりました。「ザ・ゼクシオアイアン」のAW3本のラインナップは、アイアンのストロングロフト化が進んだ現在のアイアンセットの新しい姿として、積極的に評価するべきでしょう。もっともラインナップされたロフト角は3度刻みなので、有効性にはやや疑問があります。短い番手ほどロフト角のピッチは大きくしたほうが現実的です。
ストロングロフト化が急激に進んだのは、10年位前から。それからは、新製品が出るたびにロフト角が立っているような状況でした。ガイドは、当初同じ番手で飛距離が伸びることで、ゴルファーが心地よくプレーできればストロングロフト化も良いものだと考えていました。アイアンは低重心化したモデルが出始めボールが上がりやすくなっていたこともあり、高さは変わらず、実際に飛距離は伸びたように感じたものです。
ところが、現在のストロングロフトは明らかに度をこえていて、距離の打ち分けというアイアンの最も重要な性能の要件を果たせなくなっています。ゴルフがやさしくなっているとはお世辞にもいうことは出来ません。
「ザ・ゼクシオアイアン」に追随して、今後は各メーカーから短い距離を打ち分けるコンセプトを持ったアイアンが登場するものと思われます。恐らく今は過渡期なのです。ドライバーの進化がSLEルール施行によって大きく方向転換しているように、アイアンの進化もまた岐路に立っていると言えそうです。
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