過去の長尺ドライバー
ドライバーのシャフトが長くなれば、スイングの起動半径が長くなりヘッドスピードはそれに比例して速くなるので、同じようにスイングできれば飛距離アップが期待できます。20年前のドライバーの長さは43.5インチ。そのころ杉原輝男プロは、「物干し竿」などといわれた長尺ドライバーを用いて活躍していましたが、そのドライバーの長さは45インチ程度でした。これは現在、主流の長さです。しかし当時は、重量の重いスチールシャフトが主流だったこともありシャフトを長くすることはほとんど普及しませんでした。重いシャフトで長尺化すると振り切れなくなってしまい、実用的でないためです。
98年から99年には、47~48インチという”超”長尺のドライバーが続々と登場し話題となりました。このころはすでにチタンがヘッド素材の主流となり、ヘッドも300ccオーバーのものが増えてきました(パーシモン・ステンレスヘッドの時代は200cc以下)。ヘッドの大型化に伴うミスの軽減、また新開発された手元の太いビックバットシャフトを使用することで、ミート率の低さ、振り切れなさをカバーするよう工夫されていました。
しかし当時としては、あまりにも異常な長さからくるタイミングの取りづらさなどから、すぐに人気は下火となりました。そしてドライバーのトレンドは、45インチを切るような短尺化に向かい、飛ばしの新しい要素として高反発フェースが脚光を浴びるのです。
長尺ドライバーの現在
長さごとに最適なヘッド重量を設定した最新モデルの例(写真は「キャスコ パワートルネード D-MAX450」 |