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アフリカの事情って色々あります アフリカの国外組(1)(2ページ目)

アフリカネイションズカップの各国代表を見てみると…国外組の占める比重が非常に大きいことが分かります。つまり、欧州におけるアフリカ選手の比重も非常に大きいわけで…。

執筆者:宮本 あさか

<CAN各国の国外組うちわけ

「国外組」とひとことで言っても、実は「欧州組」と「アフリカ組」、そして「その他」と3つのグループに分かれます。また国によって、選手を送り込んでいる国が非常に偏っていたりもします。かつての「宗主国」がやはり移籍先トップとなる例が多いのですが、実力国(セネガル、ナイジェリア、カメルーン)ともなると欧州ビッグリーグに大人数を送り込んでいるようです。

また各国の旧宗主国・独立年度も記載しました。複雑なアフリカの事情も、少しだけ見えてきます。

*参考:外務省ホームページ・アフリカ情報


■チュニジア:22人中11人が外国でプレー
監督:ロジェ・ルメール(フランス)

5人 フランス
3人 トルコ
1人 オランダ、スペイン、ドイツ

1956年フランスから独立。かつての宗主国フランス組が、やはり多く5人。監督もかつての仏代表監督ですし、言葉の面でも問題はありません。ちなみに2002年W杯では23人中9人が外国でプレー。その時はイタリア組も2人いました。


■ルワンダ:22人中8人が外国でプレー
監督:Radomir DUJKOVIC(セルビア・モンテネグロ)

6人 ベルギー
1人 ドイツ、サンビア

1962年ベルギーから独立。94年ルワンダ大虐殺時には、完全に消滅(つまりは…)してしまったクラブさえありました。が現在国情は安定しています。


■コンゴ民主共和国:22人中16人が外国でプレー
監督:Michael WADSWORTH(イングランド)

3人 南アフリカ、フランス
2人 イングランド、オーストリア
1人 ドイツ、トルコ、スイス、ベルギー、アンゴラ、ルーマニア

1960年ベルギーから独立。長く激しい内戦の果て、ようやく安定してきたのがこの1、2年。内戦中には、数週間1人で戦闘地帯を歩き続けて安全地帯へ脱出したサッカー選手のニュースも聞いたことがあります。


■ギニア:22人中17人が外国でプレー
監督:Michel DUSSUYER(フランス)

6人 フランス
5人 ベルギー
2人 カタール
1人 イスラエル、スコットランド、トルコ、スイス

1958年フランスから独立。現在、社会主義体制から自由主義体制への移行中。国情は比較的安定しているようです。


■セネガル:22人中20人が外国でプレー
監督:ギー・ステファン(フランス)

12人 フランス
5人 イングランド
2人 イタリア
1人 ベルギー

1960年フランスから独立。フランスで生まれ育ったセネガル国籍選手が多い。ちなみに第2の母国(?)フランスを破った2002年W杯時のチームは、23人中21人がフランスリーグの選手。


■ブルキナファソ:22人中16人が外国でプレー
監督:Jean-Paul RABIER(フランス)

8人 フランス
5人 ベルギー
2人 アルジェリア
1人 オランダ

1960年フランスから独立。昨年辺りから、軍部の不穏な動きやフランス人排斥運動などで国情は不安定。


■ケニア:22人中12人が外国でプレー
監督:Jacob "Ghost" MULEE(ケニア)

3人 南アフリカ、スウェーデン、ベルギー
1人 デンマーク、カタール、セーシェル

1963年イギリスから独立。


■マリ:22人中20人が外国でプレー
監督:Henri STAMBOULI(フランス)

10人 フランス
2人 イングランド
1人 ドイツ、スペイン、ベルギー、イタリア、エジプト、セネガル

1960年フランスから独立。今年、パリ―ダカールラリーを標的にした大掛かりなテロが、マリの過激派により計画されていたようですが…。



…次ページへ続く

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