中村俊輔がセルティック入団後初めて、スコットランド・リーグにおいて2月度の月間最優秀選手に選出された。そんなセルティックは7日、初のCLベスト8進出をかけてアウェイのミラン戦に挑む。その前に、セルティックをもっと知れば、さらに中村俊輔の応援に熱が入るはず!

設立目的は「慈善事業」

エンブレムの四つ葉は、チームに多くの幸運をもたらしている……(写真提供:Celtic FC)
セルティック・フットボール・クラブの設立は1887 年11 月6 日である。スコットランドの都市、グラスゴー・カールトンのイースト・ローズ通り(現フォーブス通り)にある、セント・メアリー教会ホールのワルフリード神父が「貧しい子供たちの晩餐」という名前でチャリティーを提案。そして、グラスゴーのイーストエンド教区の貧困を軽減する目的で正式にチームが創立された。

神父はアイルランド系移民が多くいたエジンバラのハイバーニアンFCをモデルにセルティックを作ったという。ハイバーニアンFCもアイルランドのカトリック系移民によって1875年に作られたクラブで、「ハイバーニア」とはアイルランドのラテン語名である。

レンジャーズとのライバル関係

セルティックはスコティッシュ・プレミアリーグに所属しており、12チームでホーム&アウェイを戦っている。スコティッシュ・プレミアリーグはイングランドに次いで2番目に古いリーグである。

レンジャーズとは、同じグラスゴーを本拠地とするライバルチームで、両チームが対決するダービーは「オールド・ファーム」と呼ばれる。「ファーム(firm)」とは会社という意味の古語で、これはどちらのチームも設立当初に商業的活動を目的としていたことに由来する。1888年5月28日に初めて対戦した翌日の新聞が両者を「オールド・ファーム・フレンズ」と評したことから使われるようになった。

2月末現在、リーグ戦、カップ戦あわせて372試合対戦しており、セルティックの134勝147敗91分け。セルティックパークでの対戦に限ると、87勝56敗59分けだ。また、リーグ優勝もセルティック40回、レンジャーズ52回とスコットランドでも2強を形成しており、1986-87シーズン以降、両チームで優勝を独占し続けている。

セルティックとレンジャーズは単なるホームタウンのライバル関係にとどまらない。カトリック系でケルト人のルーツを持つスコットランド人サポーターの多いセルティックに対し、レンジャーズのサポーターはプロテスタント系英国国教会派を支持するアングロ=サクソン系が多い。そのため、宗教的・民族的対立も背景にあり、「オールド・ファーム」が世界でも最も熱いダービーの一つといわれる所以でもある。

エンブレムとユニフォーム

エンブレムは四つ葉のクローバー。これはシャムロック(シロツメクサ)の葉で、アイルランドの国花でもある。セルティックのエンブレムには幸運のシンボル、さらにカトリックの十字架にも見立てた四つ葉を採用した。このエンブレムはほぼクラブ創設から使われていたが、ユニフォームに初めて付けたのは1977年のこと。

「The Hoops(環)」の愛称のように横縞ユニフォームのデザインもやはりクラブ誕生時からのもの。やはりアイルランドの国旗の色から採っており、緑はカトリック、白は平和を象徴する。ちなみにアイルランドの国旗は一色オレンジを加えたものだが、オレンジはプロテスタントを表す色なので、カトリック系のセルティックのユニフォームには使われていない。