月の模様を撮るならマイナス補正に
満月のときカメラを向けて、オート露出で撮影すると、たいていは月が見た目以上に白く写っていることがあります。「撮りたい月はこんなんじゃない!」と多くの方が思ってることでしょう。これは、ズームで月に寄ってもズームの倍率によっては、あまり大きく月には寄れない場合があります。そうすると、夜空の部分が画面の大半を占めてしまうことになります。
オート露出の場合、このように暗い部分が多いと、自動的に明るく写そうと設定するので、画面の中に小さくある月が見た以上に白く写りこんでしまうのです。
でも、そんなときに便利な機能がカメラにはちゃんと装備されています。それが露出補正。露出補正とは、写り具合の明るさを調整するもの。プラスにすると明るく、マイナスにすると暗く写してくれます。具体的な例として『紅葉のカラーコントロールは、露出補正』での記事も参考にしてみてください。
露出補正なしで撮影。月が白く露出オーバーで写っています。見た目はこんなに白くありません。 |
露出補正をマイナス3に設定して撮影。月の模様がはっきりとわかるように写りました。月の模様を写すには、露出補正を利用しましょう。 |
満月を撮る場合は、マイナス補正にいくつか設定して撮ってみてください。これまで白く飛んで写っていた月もしっかり月の模様まで写り込むようになるはずです。
マイナスにする度合いは、何枚か数値を変えながら調節してみるといいでしょう。
満月の模様はいろんなものに見えます。お子さんと一緒に「うさぎの餅つき」に見えるか写真に撮って試してみるのも、楽しいですね。
月のきれいな季節に、お月見がてら、ぜひカメラを月に向けてみてはいかがですか。
写真・テキスト 瀬川陣市
Photo&Text(c) Jinichi Segawa - All Rights Reserved.
記事・画像の無断使用・転載は禁止します。
■こちらの関連記事もおススメです!
■バラエティに富んだ関連リンク集です!