「本屋大賞」とは、全国の書店員がいちばん売りたい本を投票で選ぶ賞。第1回の『博士が愛した数式』、第2回の『夜のピクニック』、第3回の『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』、大賞を受賞した作品はすべてベストセラーになりました。第4回はどんな作品が、大賞候補にノミネートされたのでしょうか?
全国の書店員が選ぶいちばん売りたい本
やはり2006年の話題作がノミネートされました |
・『一瞬の風になれ』著/佐藤多佳子(講談社)
話題沸騰の陸上青春小説。第136回直木賞候補にノミネートされた。初夏に『しゃべれどもしゃべれども』も映画化予定。2007年は佐藤多佳子の年になるか!?
・『終末のフール』著/伊坂幸太郎(集英社)
書店員にも読者にも大人気の著者。本書は世界滅亡まであと3年。そのとき人々は……。という設定で書かれた連作小説。1月末には新刊『フィッシュストーリー』も発売!
・『失われた町』著/三崎亜記(集英社)
30年に一度、町から人だけが消える。不条理な世界で想いを伝えようとする人々を描いた長編。『一瞬の風になれ』と同じく第136回直木賞候補にノミネート。
・『図書館戦争』著/有川浩(メディアワークス)
どこの図書館にも掲示してある「図書館の自由に関する宣言」がもっともありえない形で運用されたら? というぶっとんだ発想が楽しい著者初のシリーズもの。本好きの書店員にはウケるかも!
・『陰日向に咲く』著/劇団ひとり(幻冬舎)
前回、大賞を受賞した『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』同様、ふだん本を読まない人にも大好評のベストセラー。芸能人が書いた小説は数あれど別格の巧さ。
・『名もなき毒』著/宮部みゆき(幻冬舎)
エンターテインメント系の賞は総なめし、いまや新人賞の選考委員も務める著者。本書は無差別連続毒殺事件と人事トラブル、宅地土壌汚染問題を“毒”でリンクさせていく長編ミステリー。
・『風が強く吹いている』著/三浦しをん(新潮社)
直木賞受賞第一作は渾身の長編。『一瞬の風になれ』はスプリンターの話だけれど、本書は駅伝。陸上小説対決はどちらが優勢か!? 目が離せない。
・『ミーナの行進』著/小川洋子(中央公論新社)
「M-1グランプリ」のフットボールアワーは決勝に進みながら惜しくも敗れたけれども、著者は2度目の本屋大賞受賞なるか!? ふたりの少女を中心にしたハートウォーミングな物語。
・『鴨川ホルモー』著/万城目学(産業編集センター)
第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作。謎のサークル京大青竜会に入った主人公を待ち構えていた「ホルモー」とは? ちなみに三浦しをんもボイルドエッグズ所属。
・『夜は短し歩けよ乙女』著/森見登美彦(角川書店)
京都を舞台にした可愛くて笑える片想い小説。書店員にも人気で、店の垣根を越えた応援フリーペーパーが作られたほど。投票結果にはどう反映するか?
多くの人が楽しめるであろう作品ばかりで、ノミネートされたのも納得。個人的にも好きな作品がいくつかあって、どれを応援するか迷います。4月5日の大賞発表が楽しみです。
<関連サイト>
・全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 本屋大賞…本屋大賞の公式サイト