ほぼ全員が連絡先交換に応じる
と、ここで、背後から声がした。
「そろそろお時間です。よろしければ連絡先を交換しませんか?」
店員がメモ用紙とボールペンを差し出した。
「えっ、はぁ」
「……」
突然の出来事に戸惑うふたり。普通ならマゴつく連絡先交換も、
「せっかくだから交換しましょうか」
「そうですね」
こうもアッサリと電話番号が聞けるとは、なんともはや。そこには、イヤラシさのかけらもない。
もっとも、女性が断るケースもあるだろうが、現実にはほぼ全員が店員に促されるまま交換に応じてしまっている。ここの店長・B氏は語る。
「ウチは東京と違い、できるだけ多くの方と知り合っていただきたいので女性が20~30分ごとに入れ替わるシステムにしました。入れ替わる際、ナンパ慣れした方にはおせっかいかもしれませんが、奥手な方も多いので、こうして出会いのお手伝いをさせていただいてます」
一方、同店の常連だというOL(25才)は、このシステムについてこう語る。
「気に入った人がいても女性からはなかなか(連絡先を)聞きにくいからいいですね。反面、教えたくない人でも無下には断れないけど」
また、このシステムによりリピーターに繋がらないのが、店長の悩みなんだとか。
「みなさん一度の来店で数人の方と連絡先を交換なさるので、何度も来ていただける方が少ないんです。きっといい出会いがあったのでしょう(笑)」
店にとっては悩みどころ。もちろん我々オトコにとっては嬉しい限りなんですが。