都会の真ん中に残るバラック酒場を夜散歩
写真上/演劇仲間が集まる『Barクラクラ』のオーナー外波山文明氏。写真下/鉄板焼き、お好み焼き、煮込みなどすべて旨い『ばるぼら屋』。まずはここで食事してみるのもいいだろう |
では、昼間のゴールデン街はというと、店は閉まっており、閑散としている。私有地であるため、この地の地主であり、店の2階・3階が自宅の古くからのオーナーもいて、買い物や仕入帰りのオーナーに出くわしたり、この街の隠れた住人である猫に遭遇したり、店主が店先で洗濯機を回したりと、懐かしくも微笑ましい光景が垣間見れる。
腹ペコなアナタは、ゴールデン街の入り口付近には食事ができる店が多く、寿司なら『花園太助寿司』、鉄板焼きなら『ばるぼら屋』などで食事を済ませ、その後バーへと向かう、といった遊び方がいいだろう。
先にも述べた通り、この街は「まねき通り」を跨ぐゴールデン街と新宿三光商店街の2つから成り、通りにはそれぞれ名前が付けられている。ゴールデン街はG1、G2に別れており、G2には新宿ゴールデン街商業組合の理事長をされている外波山文明氏の店『Barクラクラ』がある。壁には芝居のポスターが貼られ、外波山氏は芝居や舞台で活躍中の役者でもあり劇団『椿組』の座長でもあり、演劇仲間の交流の場として親しまれている。
一方、新宿三光商店街は花園1~8番街に別れており、3番街には90歳の名物ママの店『美砂』、同オーナーが経営しておりハシゴに最適な『ばるぼら屋』『ボルチモア』『原子心母』が3軒続く。通りの終わり、花園交番前には『椿組』も時々公演する『新宿ゴールデン街劇場』がある。また、理由は判然としないけれど、この通りはゲイバーが多いのも特徴だ。
花園5番街には、この地で一番古くから営業する『せっちゃん』が。上階を自宅にしている店が多い通りでもあり、そして、最後に花園8番街へと続く。