心と体をメンテナンスする「バリニーズ・マッサージ」
バリニーズ・マッサージでは4種類から、その日の気分によってマッサージオイルを選べる。 |
といっても堅苦しいものではなく、レモングラスの匂いのするバラの形をしたおしぼりで顔を拭き、保温効果があるというジンジャーティー(しょうがのティー)をいただきながらのリラックスしたもの。「マンダラ」という名の通り、悟りの境地への予感が高まる。
コースは「バリニーズ・マッサージ」、50分で14,700円。同じ料金で温めたオイルでちょっと強めの「サマルパン・マッサージ」もあるが、体だけでなく心もほぐしてもらおうとこちらを選んだ。
カウンセラーが4種類のアロマを手に着けてテイスティングされる。MANDARA OIL、EXOTIC SPICE OIL、HARMONY OIL、TRNQUILITY OIL。僕はバニラのような香りの「TRNQUILITY OIL」にする。
するとセラピストが「お疲れですか」と一言。聞けば、一番リラクゼーション効果が高く、男性でコレを選ぶのは疲れが溜まっている証拠なのだという。そうか、やっぱり疲労がピークなのか。散歩の次の日ということもあり、妙に納得させられた。
トリートメントの前後に何度でも入れるハイドロバス。血行促進や心身のリラックスに効果アリ。 |
喉がカラカラだ。あがって、家具や調度品などバリ情緒たっぷりのリラクゼーションルームで冷えたジンジャーティーを一気に飲み干した。……と、そのつもりだったけれど、喉にしょうがの刺激を感じて全部は体が受け付けない。近くにいた男性スタッフに聞くと、喉や肺が疲れていると微かな痛みを感じるのだという。うーん、タバコ辞めますか。
女性だけに独占させるのはもったいない
男性用のトリートメントルームは3部屋。南国風の雰囲気や熟練のマッサージ技能で究極のリラクゼーションへと誘う。 |
コリをほぐし、血液循環を改善し、心と体をリラックスさせる効果があると聞いていたが、特に心のリラックスは相当なもので、痛みやこれから起こるであろうマッサージへの恐怖は皆無に等しい。マッサージされる手にすべてを委ねてもいいという安心感は相当なものだ。指先が緩やかに肌を滑り、ほぐれたところでゆっくりと深い位置まで浸透していくよう。気づくと、オイルを拭き取る終わりの作業だった。
クラクラして、ベットからなかなか起きあがれない。ここで初めて、熟睡していたことに気づかされる。全身がキレイになった感覚がある。それを確認するように、もう一度、シルクバスへ。サウナへ入り、直ぐに出て、立ったままで肩まで浸かれる深いジェットバスへ移動。気づくと、全部のバスタブにちょっとづつ入るという子供のような行動をしていた。脳が冴え渡り、思わず「オー!」と声を上げそうになって、我に返った。あがって、鏡の前に現れた中年オヤジのボテッとした体は、サイテーに美しい。