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ロボット映画傑作選(2ページ目)

『トランスフォーマー』の公開を記念して、ロボット(ヒューマノイド含む)映画の傑作選をお届けします。痛快な『ロボコップ』、人口知能ロボットの悲哀を描いた『A.I.』他を紹介します。

執筆者:中野 豊

ロボットだって恋をする
『アンドリューNDR114』

アンドリューNDR114
寿命のない恐怖はロボットだけの感情なのか? 『アンドリューNDR114』
近未来、ロボットが実用化され、家庭用ロボット、アンドリューと彼を購入した一家の200年に渡る交流を描きます。ロボットは人格を持たないはずですが、アンドリューは数多く生産されたNDR型の中でも偶然人間特有の「想像力」や「感情」を持ったロボットなのでした。

感情を持つロボットは恋をしたり、愛を感じたりしながら一家と長年を共にしますが、人は老い、アンドリューは変わりません。いつしかアンドリューは人間になりたいと思うようになります。200年という人間では歩めない大河ドラマの中に、機械が感情を持ってしまった悲哀がずしりとのしかかる、ヒューマンドラマ(ロボットドラマ?)の秀作です。

・1999年/アメリカ映画
・上映時間:131min
・監督:クリス・コロンバス
・出演:ロビン・ウィリアムズ、エンベス・デイヴィッツ、サム・ニール

切なくてこの上なく寂しい物語
愛って何? 『A.I.』

A.I.
人類が自然の脅威と人口知能に敗れた暗黒の物語。母と子のハッピーエンドは蜃気楼のようなモノなのです。 『A.I.』
鳴り物入りで公開したスピルバーグ作品ですが、アメリカでは失敗作と言われ、日本では大ヒットを記録した一篇です。

ロボット三原則の無視などSFファンから袋叩きに合いましたが、スピルバーグ作の母と子の愛情物語として多くの映画ファンから好意的に受け止められた作品です。

しかし、本作は「愛」という漠然としたセンチメンタリズムよりもっともっと恐ろしい未来が隠されています。映画の終盤で全てがあきらかになりますが、これは知能(テクノロジー)は神だという『2001年宇宙の旅』と同一のテーマが内包されています。スピルバーグの優しい視点が誤解を招いた節もありますが、過去のスタンリー・キューブリック作品同様、暗黒のラストシーンが待っていました。
それは、人類史にとってはあまりに悲しく切なく救いのない最期です!

「原案のスタンリー・キューブリックが撮っていたらどうなった?と言われ続ける十字架を背負わされた一篇」ですが、歪(いびつ)ながらスピルバーグのフィルモグラフィーの中の秀作の一本だと私は思っています。

・2001年/アメリカ映画
・上映時間:143min
・監督:スティーヴン・スピルバーグ
・出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、フランシス・オコナー 、ジュード・ロウ、サム・ロバーズ、ブレンダン・グリーソン、ウィリアム・ハート


ロボット映画は、現代のテクノロジーかアニメーションで描かないことにはしらける画(え)が出来そうです。その技術の最先端をみせつけられる作品が『トランスフォーマー』ということになりますね。今回その他のロボット映画は技術と物語、世界観からロボット映画の代表作と言っていいと思います。

アニメーション作品では『アイアン・ジャイアント』『ロボッツ』、そして日本では押井守監督作品や『機動戦士ガンダム』など、ロボット、サイボーグ好きにはたまらない作品はまだまだあります。


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