映画/映画関連情報

東京国際映画祭に彩りを添えたスターたち 来日記者会見特集(4ページ目)

第15回東京国際映画祭を華やかに彩ったトム・クルーズやジャンヌ・モローなど、運良く私が取材できた俳優、監督たち6人の来日記者会見をダイジェストでご紹介します。

執筆者:名護 末子

ハリウッドからオーストラリアにUターン
フィリップ・ノイス監督『裸足の1500マイル』


フィリップ・ノイス監督
フィリップ・ノイス監督は、『裸足の1500マイル』の原作者のドリス・ピルキングトンさんとプロデューサーのクリスティン・オルセンさんと一緒に会見(10月27日)に臨んだ。
ノイス監督は体も大きいが、顔もデカイ!隣に座っていたドリスさんの倍以上はあった。しかし、態度のほうは控えめな知的な男性と言ったところ。そんな彼が鋭い言葉を発したのは、現在のオーストラリアの首相について。「彼は人種間の憎悪を燃え立たせることで、現在の地位を勝ち得た人」と手厳しい。ここまで政治的発言をしてもいいのか、と聞いていて驚いてしまったのは、平和ボケの日本にいる私だからだろうか。


ノイス監督はオーストラリア生まれだが、80年代後半にハリウッドに進出し、ハリソン・フォード主演の“ジャック・ライアン”シリーズや『ボーン・コレクター』などの話題作を撮ってきた。それがまたどうしてオーストラリアに戻ったのか?という質問に、「これまで約10年間ハリウッドで楽しんだ。半分はアメリカ人で、半分はオーストラリア人。ドリスのお母さんのような立場になってしまった。アイデンティティを取り戻す時期に来ていたから」とその理由を述べた。


アボリジニ・カラーの服を意識して着てきたというドリス・ピルキングトンさん
この映画は、先住民アボリジニと白人の混血児を白人社会に適応させようとする隔離・同化政策のため、強制的に家族から引き離された少女たちの実話。原作者のドリスさんは、主役のアボリジニの少女の1人モリーさんの実の娘で、ドリスさん自身も母親と引き離され、30年間も会えなかったそうだ。日本人の朝鮮拉致問題に関する質問を受け、「自分の体験と似たようなところがあるので、共感できる」と語っていた。

14才、10才、8才の少女たちが、お母さんに会いたくて90日間歩き続けた距離1500マイルは、なんと北海道・稚内から沖縄・那覇までの距離に相当するんですって。すごいですね~。私にはそこまでして会いたい人がいるだろうか?とふと思ってしまった。


『裸足の1500マイル』ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ配給


■『裸足の1500マイル』
監督:フィリップ・ノイス 
主演:エヴァーリン・サンピ、ローラ・モナガン、ティアナ・サンズベリー、ケネス・ブラナー
2003年新春シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
  • 前のページへ
  • 1
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます