サイエンス・ミュージック
先生:
で、「サイエンス・ミュージック」なんですが、エレクトロでもハウスでもない、でも独りよがりのエレクトロニカ実験曲でもなく、うまく化学反応が起こっているポップ・ミュージックに仕上がっています。英語歌詞も聞き取れないところがかえって、そそられたりして。
言いすぎだとは思いますが、トーマス・ドルビーの「彼女はサイエンス」、YMOの「Citizens Of Science」、Oingo Boingoの「Weird Science」に続くサイエンス・テクノポップです。
研究生:
企画の内容からすれば、レトロサウンド満載に思えるアルバムですが、実際はテルミンの音色がレトロっぽいぐらい。むしろ「Airaちゃんのドリーミーポップ集」と表現した方が、本作のサウンド傾向は伝わりやすいのかも。ノリノリ&イケイケなトラックの間に埋もれがちな、Airaサウンドが持つ、もう一つの大きな魅力がコンパクトにまとめられていると思います。
そして、Airaちゃんが魅力的な声を持つ歌い手であることも再確認できる選曲です。このウィスパーボイスを聴けば、彼女の内省的なキャラクターがいい方向に生かされていることが分かります。
先生:
ところで、博士と小悪魔はどうしたんでしょう? 買えていないのかな? 終わりに近づいていますから、まぁ、続けましょう。