うたばん批評
先生：アイドル論として考えてみると、アイドルとしての許容範囲の違いから二人の意見の相違が来るのだと思います。
先日、やっとのことで「うたばん」への出演が有りましたがあれはいかがでした？
博士：
私としては、ズバリ外した感じがしましたね。ここに来て“All about Perfume”的な紹介から入るのはちょっとタイミングを外しています。今更紹介しなくてもすでにみんな知っています！！ もう散々あちこちでいじられつくしてきたネタばかりでした。
すっかりスターになった三人がまた売れ始めて来たときの様なモチベーションで話を合わせなくてはならないのが、辛そうでしたね。お笑いネタで行くにしても、例えばGAME TOURでのネタばらしとかエピソードとかでいじってくれたなら貴さんは最先峰に立てたのに・・・今回も古いネタみたいな感じになってしまいました。
先生：
最初に出来た山ちゃんの方が、確実にPerfumeの温度がわかっていて、代わってほしいぐらいでした。
助手：
かつては飯田圭織に「ジョンソン」と名づけてキャラ立ちをさせた「うたばん」ですが、すでにキャラの立っていて、しかも天然じゃないあ～ちゃんとの相性はいまいちでしたね。あ～ちゃんではなく、のっちのようなキャラのほうがあの番組では開花しやすいと思うので、次回からはそっちに期待したいところです。
表裏一体の関係
先生：我々、シングル一枚でどこまで話し続けるのでしょうね。カップリングの話はさらっと済まそうと最初は思っていたんですが・・・「edge」は、「love the world」でちょっと物足りなかった人がいたら、ちょっとこれ聴いてみてって感じで見事に決めてくれましたね！ アイドルがクラブ的なことをやるという次元からはもう完全に逸脱しています。クラブ系のアーティストは危機感を抱くべきでしょう。
博士：
しかし、まさにエッジの聞いたナンバーが来ましたね。しかも某コスメのイメージ曲に決まってるらしいじゃないですか・・・ もう、こういう曲を“尖がってる”なんて言ってる場合じゃないんでしょうね。楽曲的には何が来てもPerfumeの場合、もう驚きませんが、周囲の認識がだんだん追いついてきているんでしょう。
当初曲自体は「やっぱりねぇ～」位の印象でした。一応はコアなファンへのサービス、こう言う流れで来るとはなかなか悪く言いにくい・・・巧く攻めてきました。むしろ私にとってびっくりは歌詞ですね。いったい何が気になるのか・・・延々呪文のように脳裏に刻み込んでくる～これって何かサブリミナルっぽいヤバさが有るんじゃないですか？
そして、中盤後半からのメンタル的に病んでいく様な展開。あれ？これって木の子さんの歌詞？？って一瞬思いました。中田Pは触れるものをどんどん取り入れ大きくなっていきますね。
先生：
最近、木の子さんが作詞しなくなったのが残念でもあるんですが、中田Pの作詞は一緒に活動していたこともある木の子さんの影響を受けているのではないかと推測してます。
助手：
「love the worldの」数日後に「edge」を聴いたのですが、この2曲がセットになったことで今回のシングルの意図がようやく理解できた気がします。新しい場所も視野に入れつつ『GAME』の世界観を2曲に凝縮したのが今回のシングルなのではないかなあ、と。すごく乱暴な言い方をしてしまうと、乙女ハウスなPerfumeと低音ブリブリのPerfumeの両極端を見せたというか。
だからといって、すごくチグハグな印象かといえばそうでもなく、ダーリン愛してるチュッ！と歌うリード曲と、どうせみんな死ぬんだし・・・と歌うカップリング曲では、言葉の持つ雰囲気こそ真逆ですが、そこで歌われている心象風景は同じというか、表裏一体の関係になっているように感じます。この表と裏の合わせ鏡の構造こそが、このシングルのポイントだと思うんです。ちゃんと2曲が対になっていて、世界観を作っているシングルなんて最近そうそうあるもんじゃないですよ。ちゃんと作ってる感じがよくわかりますね。
先生：
どELECTROなことをやっているのに、この泣かせるサビはなんなんだぁ！と。両曲ともタイプが違いますが、中毒性の高さという意味では同じですね。
助手：
そしてこんな曲（いい意味で）が化粧品のCMに使われるんですからね。すごいことですよ。
先生：
フラゲの7月8日のオリコンディリーチャートはやはり1位。Perfume強し！正に隔世の感ありですな。
Perfume対談、次のゲストはよしの番長を予定しています。今度は対談と言うよりも大人の議論になりそうです。
