テクノポップ/フューチャーポップ

Perfume対談~ライヴ論(2)(3ページ目)

しつこく、博士登場。Perfumeのワンマンライヴ、今度はちゃんとライヴ楽曲対談のつもりが・・・脱線する二人。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Perfumeの掟

博士:
余りのサプライズに実は大半記憶飛んでます。とにかく今までのアイドルでもテクノでも無いPerfumeと言えます。曲調がサンプリングを多用しながらも、中田氏得意のハウステクノと言うよりDJ風で流行のダンスシーンに接近していました。
先生は何かメッセージを感じましたか?

先生:
前回の対談でも結構話してしまいましたが、Perfumeは歌わないのもアリなんだと。掟(ポルシェ)さんが「東京モード学園の発表会みたいなアバンギャルドなコーナー」と言っていましたが、なるほど発言です。今までのアイドルにはなかった展開です。私は本当は悪い女の子的売り方は80年代から多くありましたが、これは高度ですよ。自らをアイドルとして擬人化して、それを題材にアバンギャルドですからね。もっと訳のわからない事やってほしいですね。

博士:
ここでもダンスはジャズ。倖田來未以降、猫も杓子もクランプ、レゲエダンス一色だったダンスシーンでオーセンティックなバレエの要素が残るジャズは~あっそうか~この子たち、アクターズスクールだからダンスの基本は出来ているんだ~と再認識しましたね。

先生:
広島アクターズスクールにもPerfume効果は来ているんですかね?
ポストPerfumeとして“まなみのりさ”というの3人組が出てきていますね。“まなみ”“みのり”“りさ”という三位一体な名前です。

博士:
確かに今後Perfumeのフォロアーは増えるでしょうね。
ただ、この手の少女アイドルは先行投資的と言うか、ブレイク後のお宝映像的な意味合いはあるとは思うのですが、例えばマジで今まさに「“まなみのりさ”が大好き」と言うのはどうなんでしょう・・・先見の明があるとか言うよりちょっとヤバイ気もしなくも無いのですが・・・。

さてPerfumeですが、不思議なのはテクノポップ~としか言って無いのに誰もがデトロイトテクノなどのテクノでは無く、80年代のテクノポップだとちゃんと認識出来ている点です。いわゆるレイブカルチャー系テクノイベントに参加してさんざん誤解と顰蹙を買ってきた私に取ってはこのムーヴメントは嬉しくも有り不思議です。テクノ~の認識がまた80年代的な解釈に移行しつつ有ります。渋谷系のお洒落サウンドは、言わば60~70年代風のレトロフューチャー的なテイストがベースに有ります。

それを横目に「必ず80年代ブームは来る!」なんてふざけていましたが今、まさに来ているのかも知れません。逆に言うと2000年代からのトランス系歌謡はカッコ良さが既にダサく感じてしまいます。久々に玉城成美とか聞くと妙にカッコ良すぎて逆に「アキハバラブ」とか思い出してしまいますね。
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