テクノポップ/フューチャーポップ

Perfumeで盛り上がるニコニコ動画(3ページ目)

Perfumeシリーズ第3弾、今回はPerfumeのPV風アイドルマスターで盛り上がるニコニコ動画について考えてみましょう。そして、著作権についても。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

PV風アイマス

どうして、アイマスとPerfumeが関係するのでしょう? アイマスでは、アイドルを育てていくと、デュオやトリオのアイドル・ユニットもプロデュースできるようになります。結果、トリオのアイドルがステージで、アイマスのオリジナル曲でダンスするのですが、このアイドルの踊る画像をPerfumeの楽曲とシンクロさせる、つまりアイマス(動画)とPerfume(音声)のマッシュアップさせたものをニコニコ動画で公開するのです。この手法そのものは新しいものではなく、MADムービーと呼ばれている手法です。t.A.T.u.が全盛期の頃、海外でもアニメとt.A.T.u.のMADムービーが氾濫していました。

現在、ニコニコ動画で一番再生されているのは、「アイドルマスター Perfume パーフェクトスター・パーフェクトスタイル PV風」。この記事が掲載される頃には、40万回近い(一度削除されたみたいで、現在は表示回数は減っています)再生がされているでしょう。他にもPerfume関連では、「エレクトロ・ワールド」「チョコレイト・ディスコ」「コンピューター・シティ」「スウィート・ドーナッツ」「Perfume」などのPV風アイマスが製作されています。ちなみにcapsuleの「グライダー」「Catch My Breath」「Sugarless GiRL」のPV風アイマスも存在します。個人的に大ファンのCOLTEMONIKHAの「パーティーキャロネイド」(9月26日は待望の『COLTEMONIKHA2』がリリース!)まであって、びっくり。

Perfumeアイマス、人気の秘密

アイマスが作られるのはPerfumeだけではありませんが、PerfumeのPV風アイマスが作られ、人気がでるのには理由があると思います。Perfumeの楽曲は、capsuleの中田ヤスタカが作った極上のダンス・ミュージックです。アイドル向けの手抜き仕事ではありません。実際、Perfumeの生の振り付けというのも、かなり複雑で凝っています。ただダンスの上手いアイドル・ダンス・トリオを超えた世界がそこにはあります。これらが、アイマス職人のやる気を喚起し、完成度の高いコラボレーションを作り上げているのです。

著作権ふたたび

ここで問題となるのが、著作権上の問題です。これは、YouTubeやニコニコ動画というサーヴィスが抱える問題でもあります。以前、バスタードポップとは?『恋のマイアヒ』ヒットの法則で著作権について言及しましたが、もう一度提言します。

著作権なんか無視してもいいのだと主張するつもりはありません。しかし、著作権でがんじがらめにしてしまったら、きっと音楽もネットもつまらなくなるでしょう。マッシュアップ、アイマスなどは全てNOになってしまいます。多くの文化は育たないと思います。良い意味で大目に見るという柔軟な考え方が必要です。

著作権法の非親告罪化のような動きもある今日この頃ですが、やみくもに権力で取り締まるという姿勢から共存共栄の姿勢への転化が正しい方向だと個人的には思います。実際、ニコニコ動画から認知度を上げ、ニコニコ市場から売り上げを出していける可能性は、この事例は示していると考えます。さらに「THE IDOLM@ASTER~Perfume編」として商品企画にまで発展させるくらいの柔軟性が欲しいです。

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