バスタードポップとは?

新シリーズ「ポップ裏街道」を始めます。どこの業界にもあるアンダーグラウンドでカルトな世界・・・しかし、今やメジャーへの登竜門となりつつある。

バスタードポップ、まだ定着しているジャンル用語ではありません。僕も、そのような動きがあるのは知っていましたが、名前として認知したのは最近です。去年辺りから、じわじわとブームの予感がする、禁じ手を駆使したアンダーグラウンドなムーヴメントと言えます。

バスタード(bastard)は、「illegitimate child」という意味もあるのですが、慣用句として、「You bastard! (この野郎!)」がよく使われます。バスタードポップと言った場合は、「非合法ポップ」「まがい物ポップ」「ニセモノポップ」といった日本語訳が近いと思います。

そのバスタードポップの手法の核となるのがマッシュ・アップ(mash-up)またはマッシュ・アップス(mash-ups)とも呼ばれます。本来は。ジャガイモなどをすりつぶす事で、マッシュポテト(mashed potetoes)のマッシュです。ここで、マッシュ・アップという場合、2種類の違う楽曲を合体させて、リミックスしちゃうことです。マッシュ・アップという言葉は、レゲエ、ダブの発祥地であるジャマイカの「mash up the place」というフレーズが由来とする説もあります。タイム・ストレッチとループのみで作り上げてしまうマッシュ・アップもあります。いろいろなパターンがありますが、その二つが異種であればあるほど、クリエイティヴなマッシュ・アップとなることが多いです。合体ミックスとか勝手リミックスとかと、僕は勝手に呼んでいました。さて、問題はそれが音源となった場合です。あまり使われませんが、カット&ペースト(cut & paste)、サウンドクラッシュ(soundclash)という呼び名もあります。

また、バスタードポップはブートレグ・ムーヴメントやブートレグ・カルチャーとも呼ばれているように、ブートレグまたはブートレッグ(bootleg)が暗躍します。ブート(boot)やブーティー(bootie)とも呼ばれます。元々は、ブートレグとは、禁酒法が布かれたアメリカでの密造酒(密輸・密売を含む)の事。ブートレグに携わる人たちを指して、ブートレガー(bootlegger)と呼びます。ブート野郎です。日本では、ブートレグと海賊盤は、ほぼ同義として扱われることもありますが、さらにブートレグを厳密に分類すると・・・