テクノポップ/海外のテクノポップ

ベルギーのオッサンたち~TELEX(3ページ目)

18年の歳月を経て突然リリースされたTELEXの新譜『How Do You Dance?』はとにかくお勧めです。いぶし銀のような今聴いても全然古くない、キッチュなテクノポップです。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

How Do You Dance?

さて、最後のオリジナル・アルバム『Looney Tunes』(1988年)から数える事、18年の歳月を経てリリースされたのが、『How Do You Dance?』です。

How Do You Dance?
01. On The Road Again
02. How Do You Dance ?
03. This Is Your Song
04. #1 Song In Heaven
05. J'aime La Vie
06. White Noise
07. Move!
08. Jailhouse Rock
09. Do Worry
10. La Bamba


CDにはステッカーが貼ってあり、「Daft Punk、Jeff Milles、Mobyが影響を受けた」と書かれています。確かにDaft Punkは特にTelex的なものを感じますね。

さて、1曲目からTELEX節にニヤリとします。オリジナルかと思ったら、キャンド・ヒート(Canned Heat)のカヴァーですね。原曲を聴いて見ましたが、もうベタベタのブルースです。それがこんなロボディスコ風になるとは、本当に粋なオッサンたちです。2曲目はタイトル・チューンですが、「Moskow Diskow」をさらに今風のエレクトロに仕上げたようなノリノリ・サウンドで、オッサンたちかっこよすぎます。

4曲目の「#1 Song In Heaven」はもちろん、スパークスのカヴァーです。元々テクノでないのをカヴァーするパターンが多いTELEXとしては珍しい。マーク・ムーランはスパークスの『In Outer Space』(1983年)のプロデュースをしています。

TELEXは『Neurovision』に収録の「Euro-Vision」で1980年のベルギー代表として参加していますが、1986年のベルギーを代表したのは、サンドラ・キムの「J'aime La Vie」です。TELEXは優勝できなかったです(と言うか、TELEXが参加すること自体が浮いています)が、サンドラは見事に優勝しました。よっぽど根に持っているのか、このオッサンたちは。

他、エルヴィス・プレスリーの「監獄ロック」に「ラ・バンバ」に相変わらす楽しませてくれます、換骨奪胎TELEX風カヴァー。

結論・・・TELEXは不滅です。ニュー・アルバム、激しくお勧めします。

TELEXが好きだった人、TELEXは知らないが好きになりそうな人、このオッサンたちはPodcastingもやっていますので、ぜひベルギーなまりの英語を聞いてあげてください。

Telex Home(こちらからPodcastingへ)
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