テクノポップ/テクノポップ関連情報

DJ HELLに会ってきた!(4ページ目)

ドイツを知るためのイヴェント、ArtiStageのため来日したDJ HELLに直接取材を敢行! シュワちゃん、アマンダ、ノイエ・ドイチェ・ヴェレといろいろ語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

早すぎたリヴァイヴァル?

――あなたのソロ・アルバム『華麗なる賭け(Munich Machine)』(1998年)は大好きなアルバムです。世間でニューウェイヴがリヴァイヴァルするずっと前に先駆けていますね。

多分早すぎた(笑)。

――ニューウェイヴはリアルタイムでシリアスに聴いていたのですか? どうしてニューウェイヴをあなたの独自の解釈でやろうとしたのですか?

その通り。新しい自分の解釈でやろうとしたんだ。ジョルジオ・モロダーはその当時、大きな影響を与えてくれた。僕は80年代に既にDJしていたから、当然何が起こっていたかはよく理解している。80年代は音楽の歴史で一番重要だと考えている。パンクは死んで、ニューウェイヴがやって来て、ヒップホップも起こってきて、80年代末にはハウス・ミュージックが始まって。これらの音楽が全部80年代に起こっているんだ。多くの人は80年代は退屈だとか安っぽいとか言うけれど、僕はその反対だと思う。

――最も新しいソロ・アルバム『NY Muscle』(2003年)について。Alan Vega、DFA,、Erlend Oyeなどの素晴らしいコラボレーションをしていますが・・・特にErlendをフィーチャーした「Keep On Waiting」は大好きです。どうして彼らとコラボレーションする事にしたのですか?

彼らの事は知っていたのだが、単にスタジオでトライしないかと頼んだのさ。例えば、Suicideは僕に大きな影響を与えてくれたのだが、Alanに会えたのはとてもスペシャルな機会だった。ある意味ターニングポイントで、将来多くのいろんな人たちといっしょにできると思ったんだ。彼らからは多くの事を学ぶことができた。

――Puff Daddyの件は?

彼は僕の音楽が好きらしい。彼のマネージメントに『NY Muscle』を渡したのだけれど、Puffが聴くとは思っていなかったんだ。でも、彼は聴いて、とても気に入ってくれたんだ。最初、彼は僕の作品を買いたがったんだ。とってもいい申し出だけれど、考えなくてはいけないと。売るのはやめて、彼のために新しい曲を提供することにしたんだ。どの曲が最終的に使われるかはまだ分からないけどね。

NEUE DEUTSCHE WELLE

――あなたがジャーマン・ニューウェイヴ又はノイエ・ドイチェ・ヴェレを集めた『New Deutsch』について。Ata Takとかのジャーマン・レーベルが大きな影響を与えていると再認識させてくれました。

はい、とても影響を受けています。実際、『New Deutsch』のトラックはAta Takからのも多いし。80年代、エレクトロニック・ミュージックをやっている人たちはみんなAta Takとサインしていた。

――Ata Takはレーベルとしての精神とはあるんですか?

精神は・・・レーベルが収入を得たお金で新しいプロジェクトにつぎ込む。とても成功していたんだけれど、これがレーベル運営が難しくなって破産した理由でもあるんだけどね。

――CDの「shouts to」のリストがあるのですが、Yukihiro Takahashi and YMOと書いてありますね。

Yellow Magic Orchestraは好きだよ、アヴァンギャルドで・・・幸宏の仕事にも特別の敬意を払ったんだ。

(流石、Gigoloの番長と言った感じで、落ち着いた話し振りのDJ HELL氏、これからも期待しています。)

【関連サイト】
ArtiStage

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WIRE GIGS~kagamiさん
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