エアライン・ジャケの世界
――今回のリリースはエアライン・ジャケとしても素晴らしいわけですが、伊藤さんがお奨めのエアライン・ジャケなどございましたら、ご紹介ください。砂原良徳『TOKYO UNDERGROUND AIRPORT』・・・エアポートデザインジャケの最高峰だと思います。東京の地下に空港を作るというコンセプトを基にパンナムを始めとする各航空会社にコンセンサスを取り、ロゴを載せるというこだわりもすごい。音の方も空港のアナウンスをベースに展開していくストイックな作品。『Take Off And Landing』なども最高。
Dave Pike『Jazz For The Jet Set』・・・ブラニフのスチュワーデスをフィーチャーしたジャケ。ヘルメットみたいなものは強風によってヘアスタイルを崩さないためのもの。オシャレデザイン。
Dimitri From Paris『Cruising Attitude』・・・ラパレイユ・フォトから作品集もリリースしているステファン・マネルのイラストレーションをフィーチャーしたエアポートジャケ。歌詞カードはフライトチケットを模した版型。未来系エアポートジャケ。
Donald Byrd『Places And Spaces』・・・HIP HOP系DJにも人気のドナルド・バードの名盤。エアラインというより飛行機ジャケ。本来はレコードジャケサイズでのデザインなので、CDサイズにするとちょっと迫力不足だが、音の方は最高にカッコイイ。
V.A. 『JAZZ JERSEY』・・・初期トラットリアの名コンピ。裏ジャケがエアラインの写真になっている。当時、男性化粧品「ウーノ」とのタイアップだったので、そのデザインが表1でフィーチャーされているが、これは明らかにエアラインジケ。飛行機が描かれていなくても、エアラインっぽい感じがかもし出されていて秀逸。
PIZZICATO FIVE『Big Hits and Jet Lags 1991-1995』・・・砂原良徳の「TOKYO UNDERGROUND AIRPORT」と同時期にリリースされたピチカート・ベスト。バゲッジタグやチケットを模したオマケ付き。元祖オシャレエアラインジャケ。
V.A.『Copenhagen Airport』・・・確信犯的北欧系エアライン・エアポートコンピ。キレイなレイアウトです。