2 many dj'sフォロワー?
正式にはBP vs. Effceeの名義のようですが、どう考えても、2 many dj'sフォロワーのEffceeによる『Destroy All DJs』(2004年)。ミックスの間に「2 many dj's」の代わりに「destroy all djs」のヴォイスが入ります。ブートっぽく見せていますが、一応、全曲クレジットとか入っているんで、リーガルな配慮がされているかもしれません。クイーンの「We Will Rock You」から始まりますが、これはKRS-Oneのカヴァーです。Effcee自体がかなりエレクトロクラッシュなユニットなので、自らのトラックも含めてそれ系のネタが多いですね・・・Miss Kittin & The Hacker、The Droyds、Felix Da Housecat、Goldfrapp、Frank Muller vs. Takkyu Ishinoとか。大ネタは比較的、古いのが多いです・・・New York Dolls、The Runaways、Ramonesとか。所謂、マッシュアップとして2曲が合体したものもありますが、ただのミックス的なつなぎ方もしたものもあります。こちらはマッシュ・アップではありませんが、Effceeの2枚組アルバム『Perfect』(2004年)。ジャケからも十分イメージが出来る想像しますが、遅れてやってきたフューチャリストって感じのエレポップのアクセル全開。フレッドとクリティーナからなるLA出身の男女二人組。1曲目から「Digital World」でヴォーコーダー仕様のガーリーなヴォーカルが、フェイクな世界へ誘ってくれます。3曲目の「Perfect」は、下世話さも麗しい80年代エレポップの残り火。サーヴィス精神旺盛な2枚組で、2枚目は、カヴァーとオリジナルを混ぜた80年代エレポップのミックスCDとなっています。彼らがカヴァーしたデヴィッド・ボウイの「Fashion」は、彼らのオリジナル「Stars」と共に、コンピ『This is ELECTROCLASH』にも収録されていました。
Girl Talkの『Unstoppable』(2004年)は、かなりヒップホップ寄り。Girl Talkというのは、グレッグ・ギリスというアメリカ人。illegal artという如何にもというレーベルからリリース。2 many dj'sと違って、元のトラック名が表示されていないので、何がどうなっているかの全貌は明らかに出来ません。しかも、ヒップホップ系ネタは守備範囲を超えていたりもするんで。タトゥーの「All The Things She Said」ネタは、流石に判りましたが。収録のPVを見て確信しましたのですが、この人はかなり常軌を逸しています。
「MTV MASH」というマッシュアップ系番組から生まれた、合法的マッシュアップ・ミックス・アルバム『MTV MASH Presents !K7 CLASH』(2004年)の登場です。大ネタがあまりないので、マッシュアップとは呼べても、バスタードポップと呼べるかは、微妙なところですが、41曲が際限なくマッシュアップされています。所謂、なつかしのあのナンバーやセレブ系がないのは残念ですが、テクノ、ハウス、エレクトロ、ヒップホップとかなり幅広いジャンルで、マッシュアップされています。Tiga、Playgroup、Chicken Lipsあたりがよろしいです。
◆MTV MASH
DJ Shir Khanによるバスタードポップ系ミックスCD『Copyright Candies』(2004年)。実際に2 many dj'sも入っていて、明らかにフォロワー・・・と言うか他人のマッシュアップも拝借して自分のと合わせて「俺にも出来るぞ」みたいな感じでやったんでしょう。それも隠すのではなく、オリジナル・ジャケも堂々と載せています。そう意味では、バスタード度(つまり、バカ度)は高い。つまり、キケン度も高い。Girls On Top(Richard Xがやっていた)のクラフトワークmeetsウィットニー・ヒューストンの「I Wanna Dance With Numbers」も収録。ジャケは、バカ度をバロメーターとなる相似ジャケ(知っていますよね、Zombie NationやアルヤンコビックもパロったNirvana)。
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