テクノポップ/アーティストインタヴュー

There She Goes Again~戸田誠司さん(5ページ目)

DVD『There She Goes Again』を9月22日にリリースする戸田誠司さんに再びインタヴュー! アルバムより多い16曲、こだわりの映像は必見です。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

プロデューサー仕事とか

――戸田さんは、多くのアイドルを含めたアーティストたちへの曲提供、編曲、プロデュースをされていますが、その中でも自分のベスト3と言えば?

好きなのは分からないけど、思い出すのは、(立花)ハジメさんとやった『Beauty & Happy』。それから、高見知佳の「怒涛の恋愛」・・・作詞が戸川純で、作曲が矢野顕子で、「なんだ、これは?」っとアッコちゃんは怒ったらしいですけど(笑・・・・)。

――戸田さんのアレンジって、トニー・マンスフィールドにようにカラーがはっきりして分かりやすいですよね(笑)。

ミュージシャンは、考えているようで、考えて無くって。例えば、「ZTTやってみようよ」とかのノリで、結構無責任ですからね。

――逆にそれは、やってみてどうなるか、実験するという事でもあるんですよね。

そう、そう。

ある程度、歌手が方向性を失ったところで、面白い事やってみようと仕事が多かったので、失敗してもいいという気持ちで出来るのが多かったのかなー。

あと、レコーディング中大変だったのが、松田聖子の「マリオネットの涙」( 久保田洋司が作曲)の編曲の仕事。大御所のエンジニアに「これは、聖子ちゃんには合わないよ」と言われて、「そうですか」と帰ろうとした事(笑)。結局、収まったんですけどね。

面白かったのは、教授とやった『夢工房』とか早瀬優香子の『ポリエステル』。

――あ、早瀬優香子は僕のベスト3でもありますね。それから、伊武雅刀の「何かちょうだい」なんかは、Shi-Shonen feat.伊武雅刀でプロモも作っていますよね。それから、モダンチョキチョキズの「天体観測」(ジャケ写は、アルバム『別冊モダチョキ臨時増刊号』)。

はいはい。あれは、モダチョキの長谷部信子さんが、僕のファンでいてくれて、一度僕と仕事をしたいという事で頼んでくれて、楽しかったですよ。

――あれ、戸田さんにプロデュースしてもらうために作った曲のように聴こえますが。

そう、らしいよ(笑)。

――長谷部さんって、いじらしいなと聴いていて思うんですけど(笑・・・)。やってくださーいって感じで。

あっ、Shi-Shonenだとか思って。

Hello World :)

――戸田さんの初ソロ・アルバム『Hello World :)』(1995年)は、テクノの逆襲とも言える愛聴したアルバムです。この時期、やはりテクノをもう一度やりたいという気持ちが沸いて来たのでしょうか?

もうちょっと頑張って作ればよかったかなと(笑)。あまり、先を見ていなかったですね、あの時。今になって思えば、『Singing Circuit』からの10年を埋める作業をしていたような。凄く内向的なアルバムですよ。

――CD-ROMとかも入れてしまうというのは、とても戸田さんならではという感じで。

それは、楽しかった。半分、力がそっちに向いていた部分もあるし。
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