WIRE03に毎年やって来るDJヘルのジゴロからも「新しいドイツ」こと『New Deutsch』(2003年)がリリース。他のノイエ・ドイチェ・ヴェレのコンピ(シリーズものでドイツ本国ではかなりリリースされています)とも共通する曲も多いですが、あまりに商業的なものは排除して、エレクトロかつディスコ、ファンクな曲が目立ちます。と言っても、Der Plan周辺が数としては多いですね。この辺が好きになるかならないかというのは、ドイツ語での脱力系また力みすぎのくせのある歌唱や比較的に単純なビートをキッチュと感じられるか掛かっていると思う。「shouts to」(「thanks to」のようなものか?)として多くの人の名前が特にこのアルバムとの直接的な関連を見出せないのですが、リストアップされています。Playgroupのトレヴァー・ジャクソンやDFA・・・そして面白いのは高橋幸宏とYMOと書かれている事。YMOはまぁ良いとして、高橋幸宏というのが泣かせます。
01. Weltklang: VEB Heimat
02. Neon: Neon
03. Grauzone: Film
04. Der Plan: Commerce Exterieur Mondial Sentimentale
05. Gleitzeit: Ich Komme Aus Der DDR
06. Suicide Commando - No More
07. Stratis: Herzlos
08. Christof Glowalla: Erde 80
09. Eiskalte Engel: Kinder Aus Asbest
10. Echowest: Engelstur
11. DAF: Tanz Mit Mir
12. Za Za: Zauberstab
13. Keine Ahnung: Plastik
14. Die Gesunden: Die Gesunden Kommen
15. Fehlfarben: Ein Jahr (Es Geht Voran)
16. Der Plan: Leb Doch
17. Pyrolator: Max
18. Grauzone: Eisbar
19. Pyrolator: Ein Weihnachtsmann Kommt In Die Disko
20. Die Hornissen: Zeittunnel
21. Pyrolator: Gold Und Silber
22. Der Plan: Wir Werden Immer Mehr (Liebe, Brot, Einfachheit, Tod)
◆『DJ HELLのジゴロ~第1回』
◆『DJ HELLのジゴロ~第2回』
◆『あのシド・ヴィシャス柄下着』
では、DAF以外の重要ノイエ・ドイチェ・ヴェレのアーティストたちを紹介します。
先ずは、DAFつながり。一枚しかアルバムは無いけど、高い評価を受ける元DAFのクリスロ・ハースが結成したLiaisons Dangereuses(「危険な関係」という意味)の『Liaisons Dangereuses』 (2002年)。オリジナルは、1981年にコニー・プランクがプロデュース。やはり、一番好きなのは、シングル盤もある『Los ninos del parque』。とても単純なビートの繰り返しなんだけど、心地よい。今聴いても古くない。石野卓球さんにインタヴューした時、「未だに廃盤なのは犯罪に近い行為だと思います。」とのコメントがありましたが、CD化されたのでぜひ買ってください
◆『直撃!石野卓球さん』
Humpe Humpeは、Inga(妹)とAnette(姉)のHumpe姉妹。・・・それはノイエ・ドイチェ・ヴェレのあだ花的存在。しかし、昨今のエレクトロクラッシュなどのムーヴメントにもつながるサウンドとキャラクターとして再評価したい。アルバム『Humpe・Humpe(これが人生だ)』(1985年)では、ロマ・バランとコニー・プランクが仲良く半分づつプロデュースし、デペッシュ・モードのマーティン・ゴアやMute社長のダニエル・ミラーも参加。アルバムの邦題と同じタイトルの「YAMA-HA」は、文字通り「ヤマハ」から始まり「三菱」「トヨタ」「スズキ」「ソニー」「ミノルタ」「カワサキ」「三洋」「カシオ」「東芝」と日本企業のオンパレードの琴の旋律も美しい勘違い中華風テクノディスコ。素晴らしきノイエ・ドイチェ・ヴェレ!