ピーター・サヴィルのジャケ展
ピーター・サヴィルのアイコンとも言える、Factoryの最初のリリースの番号、FAC 1が振られたファクトリーのライヴ宣伝のポスター。ポスターに通し番号を振るセンスにもFactoryの姿勢が窺えます。映画のストーリーにもなっていますが、ピーターは没頭するあまりライヴの当日までポスターが仕上げられず、トニー・ウィルソンは呆れかえる。
FAC 2は、Factoryのオムニバス2枚組シングル『A Factory Sample』(1978年)。FAC 1と共通する構成主義的デザイン。この頃、ピーターはまだManchester Polytechnicでグラフィック・デザインを専攻する学生。
FAC 10は、記念すべきJoy Divisionのデビュー・アルバム『Unknown Pleasures』(1979年)。機械的だが、内省的。
FAC 50は、New Orderのデビュー・アルバム。こちらも構成主義的。
OMDのファースト・シングル『Electricity』はFactoryからのリリース(FAC 6)ですが、その後Virginへ移籍。この『Architecture & Morality』(1981年)は、OMDファンにも二期のあるアルバムですが、まさにタイトルどおりのイメージのジャケ。
初期の構成主義的要素を含んだジャケを中心に紹介しましたが、実際のところピーター・サヴィルの作風はクラシカルなものあり、もっと幅広く、そして変化していきます。
5月26日頃には、ピーター・サヴィルの約250のデザインを収録した『Designed by Peter Saville』がFriezeという出版社から発売される予定です。廉価なペーパーバックとハードカヴァーの2種類がありますので、注意。また、2003年5月23日から9月14日までロンドンのThe Design Museumで「The Peter Saville Show」という本当のピーター・サヴィル展が予定されていますので、ロンドンへ行かれる方はぜひ、見に行ってください。日本でもやって欲しいですね。
【関連リンク】
◆『外国のロシア構成主義展』
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。