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桑原茂一さんインタヴュー~Part 2 ピストルズを呼べ! そしてYMO(2ページ目)

第2回は、ピストルズを呼びにロンドンに行って、パンクの洗礼を受けて、変貌を遂げるスネークマン・ショーからYMOとの『増殖』で衝撃のレコード・デビューへ至るお話。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

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――ギャグ的なものでは、日本では「ゲバゲバ90分」とかですか?

そうですね。「ゲバゲバ90分」(写真は、『ゲバゲバ90分!ミュージックファイル』)の前が「シャボン玉ホリデー」ですよね。当時流行った、てんぷくトリオとかのありとあらゆるお笑い系は、基本的には好きでしたね。ただ、スネークマン・ショーで使っていたテーマ曲を使って始めた「俺たちひょうきん族」、これは違うな。こういう笑いじゃないだろとすごく反発があったのを覚えてますね。

――それは、風刺がないとか言う意味で?

いじめギャグの始まりみたいなもんですよね。そういうのに嫌悪感があって、そっちには近づかないようにしてましたね。

――やっぱり、『増殖』でスネークマン・ショーを聴き始めた人達が多いわけですが、もともとYMOの人達とはお知り合いだったのですか?

「Rolling Stone」の頃に、トノバンこと加藤和彦さんと、今となっては誰に紹介されたか覚えていないんですけど、親しくさせてもらっていて、わりといっしょにご飯食べに行ったりしていたんですね。サディスティック・ミカ・バンド(写真は、『黒船』)のメンバーだった幸宏もいて。幸宏はセンスがよくて(笑)。BIGIに関係していた当時は、自分たちが東京で一番ファッション的センスがいいグループだと勝手に思っていたんです(笑)。で、トノバンにはまた別格で憧れていましたね。

うーん、妙なスノッブな集まりだったんですねきっと。それと伊武ちゃんはバリバリの演劇青年だったし、克也さんは業界の大先輩という、それぞれの立場が明快にあったからこそ、普段つるんでなんかというのではなく、お互いに切磋琢磨し合うというのがよかったのかな。

――YMOサイドからいっしょにしようと、働きかけがあったのですか?

細野さんが声をかけてくれたんだと思います。ごめんなさい。もしかした違うかも…。その昔、細野さんの存在をトノバンから教えてもらっていて、「Rolling Stone」の頃に、お話を聞かせていただいたり、先ずそうしたことがベースにあるんですね。で、スネークマン・ショーのテープをどんどん送っていたから。そういえば細野さんと幸宏は、この前、『ごきげんいかが1・2・3』のカヴァーをSketch Showでやったんですよ。

――4月3日にdaisyworldからリリースされる『Strange Flowers』に収録の曲ですね。

もともと、細野さんって、そいいうのが好きなんですよ。なんかで読んだんですけど、大瀧さんなんかとツアーで旅館に行ったりすると、一番バカな事をするのは、どうやら細野さんだったらしいですよ。

で、教授が一番、遠かったかなぁ。今となっては失礼な話なんですが、ともかく女好きだと思っていましたからね(笑)。確かパンクファッションのアイテム(?)、ショッキングピンクのネクタイプレゼントした思い出や、夜遊びした記憶しかないから…(笑)。ところがひょんなことから教授のMLグループsuspeaceのメンバーに入れて頂いたことで、その認識は180度変わりました。今や教授は私の本当の教授です(笑)。尊敬してますから…。
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