「セレンが配信でデビュー!」という情報を聞きつけた私は、早速インタビューを申し込み、その打ち合わせがてら久々にLIVEを見に行った。そこには新たな出会いをもって自分の足で歩き始めたセレンがいた。

“今までのは序章だった”そう言っても差し支えのない状況が生まれつつあって、それが演る側と見る側の共通認識として存在する、とても前向きなインタビューになった。

名前は何でも良かった ~ 本名からセレンへ

ガイド:
「東京CityPops探訪」とか言って2回 LIVE Reviewで取り上げさせていただきましたけど、ちゃんと話すのは初めてということでよろしくお願いします。でもセレンさん御自身は大阪生まれなんですよね。

セレン:
セレン
cellen a.k.a. Takuya Murase
アーティスト写真撮影:森健人
こちらこそよろしくお願いします。そうですね、生まれも育ちも大阪で。厳密に言うと生まれたのは岐阜ですけど、18で東京に来て、そこでデビューという感じです。バンド組むっていう発想は全然無くて、もっぱら宅録というか。ま、そんなに大したことはやってないんですけど。

ガイド:
その頃の曲で生き残ってるのってあるんですか?

セレン:
1st.※に入ってる辺りですね。
※ 1st.
村瀬拓也名義の2002年作 『静かな夜を』 の事。関連記事はコチラ


ガイド:
あの辺、最近(LIVEで)演ってましたっけ?僕はあのアルバム、完全に後追いですけど結構好きですよ。

セレン:
あ、ホンマですか。でももう全然演ってないですね。今はあの頃と音楽に対する考え方、取り組み方が違うんですよね。もう当時の歌を歌う気持ちに全然なれないんです。あの頃はですね、暗かった(笑)んです。

ガイド:
あ、じゃぁ名義を本名の村瀬拓也からセレンにしたっていうのも、その辺の区切りを付けたかったという事ですか?

セレン:
ていうのもありましたね。名前から解放されて……もっと自由になりたかったのかな。本名と離れたところで、なんか踏み切れたらいいなと。

ガイド:
ちなみに意味があるんですか?“セレン”って。

セレン:
写真用語集の中ににあったんですよ。僕は写真もすごく好きで、自分では詳しいつもりでいたんですけど“セレン”っていう言葉はその時初めて知って。アナログ時代の露出計の、「光を読む」部分の事なんですよ。

ガイド:
へー、そうなんだ。あぁ、良い名前ですね。意味もあるし。

セレン:
ま、これはただの“セレン”の説明で、僕の名前としてはそんなに深い意味性はないんですけどね(笑)。むしろ出来るだけ意味のない言葉にしたかったんです。名前は何でも良かった、というか。