“今までのは序章だった”そう言っても差し支えのない状況が生まれつつあって、それが演る側と見る側の共通認識として存在する、とても前向きなインタビューになった。
名前は何でも良かった ~ 本名からセレンへ
ガイド:「東京CityPops探訪」とか言って2回 LIVE Reviewで取り上げさせていただきましたけど、ちゃんと話すのは初めてということでよろしくお願いします。でもセレンさん御自身は大阪生まれなんですよね。
セレン:
cellen a.k.a. Takuya Murase |
アーティスト写真撮影:森健人 |
ガイド:
その頃の曲で生き残ってるのってあるんですか?
セレン:
1st.※に入ってる辺りですね。
※ 1st.
村瀬拓也名義の2002年作 『静かな夜を』 の事。関連記事はコチラ
ガイド:
あの辺、最近(LIVEで)演ってましたっけ?僕はあのアルバム、完全に後追いですけど結構好きですよ。
セレン:
あ、ホンマですか。でももう全然演ってないですね。今はあの頃と音楽に対する考え方、取り組み方が違うんですよね。もう当時の歌を歌う気持ちに全然なれないんです。あの頃はですね、暗かった(笑)んです。
ガイド:
あ、じゃぁ名義を本名の村瀬拓也からセレンにしたっていうのも、その辺の区切りを付けたかったという事ですか?
セレン:
ていうのもありましたね。名前から解放されて……もっと自由になりたかったのかな。本名と離れたところで、なんか踏み切れたらいいなと。
ガイド:
ちなみに意味があるんですか?“セレン”って。
セレン:
写真用語集の中ににあったんですよ。僕は写真もすごく好きで、自分では詳しいつもりでいたんですけど“セレン”っていう言葉はその時初めて知って。アナログ時代の露出計の、「光を読む」部分の事なんですよ。
ガイド:
へー、そうなんだ。あぁ、良い名前ですね。意味もあるし。
セレン:
ま、これはただの“セレン”の説明で、僕の名前としてはそんなに深い意味性はないんですけどね(笑)。むしろ出来るだけ意味のない言葉にしたかったんです。名前は何でも良かった、というか。