楽しい、美しい、切ない、『みんなのうた』(2ページ目)

オリジナル vs. カヴァー。対決！異国の大人物ソング

戸川純 『玉姫様』 レディ・エキセントリック・シンガーの祖、戸川純の名作1st.アルバム（1983）

５位の「南の島のハメハメハ大王」と並ぶ異国の大人物もの（？）が23位、戸川純歌唱による「ラジャ・マハラジャー」。トリビア※発「ニャホ・ニャホ・タマクロー」のモトネタといえば、わかりやすいでしょうか？いっそうわかりにくかったりして……

※ トリビア
フジテレビ系 『トリビアの泉 ～素晴らしきムダ知識～』

1985年OAのこの楽曲は、ステレオタイプなインド風アレンジと端々で披露される大仰な歌いまわしが、初ソロ作に収録されていた「隣のインド人」を彷彿とさせ、ファン心理をくすぐるものになっていました。

しかしこれ、オリジナル・ヴァージョンはなぜか未CD化なんですね。CD化されているのは別の歌い手が戸川さんの歌い方を模したもので、これはこれでキッチュな魅力があるのですけれど。

V.A. 『Rock for Baby』 いしわたり淳治監修によるコンピレーション（2007年10月）。内山田ロビンとクールダウンによる歌謡ROCKな「北風小僧の寒太郎」も捨てがたい出来です

オリジナル偏重はよくないですけれど、聴けないよりは聴けた方がヨイですな。いぬん堂監修による新たな戸川純ベストの企画も進行しているようなので収録されるかな？期待したいところです。

そしてさらにオリジナルから逸脱したヴァージョンもあります。インディー～オルタナ系アーティストが多数参加した童謡カヴァー・コンピレーション『Rock for Baby』には、あふりらんぽがかなり壊れた「ラジャ・マハラジャー」を提供していて、良識あるお父さん、お母さん方のモラルに挑んでいます。